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システム ディ Research Memo(10):教育や公共分野のIT化で、業績は中期的に2ケタ成長が続く見通し(2)


■今後の見通し

(4) システム ディ<3804>の公会計ソリューション事業
公会計ソリューションは端境期となっているため、2020年10月期売上高については増加を見込んでいなかったが、第2四半期累計売上高では前年同期比10.6%増となっており、通期でも増収に転じる可能性が高い。撤退を発表した国策の競合製品からの切り替えが順調に進んでいることが要因と見られる。2番手のシェアは約25%だったため、このうち半分をリプレイスできれば、自治体向けでシェア約60%、導入数で1,000を超えることになり、その可能性は十分あると弊社では見ている。また、新たな成長ドライバーとなるような新製品についても現在、開発を進めているもようで、今後の動向が注目される。

(5) ソフトエンジニアリング事業
ソフトエンジニアリング事業では、コンプライアンスやコーポレートガバナンス強化の流れを受けて、金融機関や官公庁・地方自治体などの公共部門での導入拡大が進んでいる。金融機関については当局からのライセンスを得て行うという事業の性質上、コンプライアンス順守のための仕組みへのニーズが一般企業よりも強いと考えられるためだ。ただ、ウェルネスソリューション事業と同様、新型コロナウイルス感染症の影響で新規顧客の獲得が進まないことなどがあれば、下期の売上は一時的に落ち込む可能性がある。

一方、官公庁や地方自治体などの公共部門については、公文書の管理適正化に対する関心が高まっていることを背景に、「文書管理システム」の受注増が期待される。

(6) 薬局ソリューション事業
調剤薬局業界は、大手チェーンと個人経営の小規模薬局とに大きく二分された業界構造となっている。また、国(厚労省)が医療制度改革の一環として“患者のための薬局ビジョン”を掲げてあるべき薬局像の確立や業界構造の変革を急ぐ状況下にある。こうしたなか、同社の潜在顧客である個人・小規模薬局については、業務効率化や経営改善に寄与できるソフトウェアやサービスのニーズがあり、今後も保守・サポートを中心に安定した需要を見込んでいる。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)




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