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DEAR・L Research Memo(1):物件の仕入れが堅調各種事業のさらなる成長に期待


■要約

ディア・ライフ<3245>は、都市型マンションの開発事業・収益不動産の投資事業などのリアルエステート事業を中核に、人材派遣事業及びセルフストレージ(トランクルーム等のレンタル収納スペース)ビジネス向けBPO(ビジネス・ブロセス・アウトソーシング)サービスを展開する企業グループである。2004年の会社設立以来、東京圏に特化した主に単身者・DINKS向けマンションの開発(リアルエステート事業)を主軸として急成長を遂げた。代表取締役社長の阿部幸広(あべゆきひろ)氏をはじめとした専門性の高い人材の不動産目利き力が強みである。会社設立とほぼ同時にスタートさせた不動産業界向けの人材派遣業(セールスプロモーション事業)、2009年に子会社化したパルマ<3461>を通じて提供しているセルフストレージビジネス向けBPOサービスの各種事業も伸びている。2007年8月、会社設立から3年弱で東証マザーズに上場。2015年8月には東証1部に昇格した。

1. 事業内容
同社の主力事業はリアルエステート事業であり、全社売上の81.7%(2017年9月期第2四半期)、全社営業利益の84.3%(同)を稼ぐ大黒柱である。そのビジネスモデルの特徴は、1)東京圏に特化している、2)1棟30戸~50戸程度の規模の単身者・DINKS向けマンションの開発を得意とする、3)1棟単位で不動産販売会社や事業法人・各種投資家層に売却し区分の販売を行わない、などであり、少数精鋭の人材が年間売上高9,416百万円(2016年9月期)に達する事業を切り盛りし、資産効率及び生産性が高い。

2. 業績動向
2017年9月期第2四半期は、売上高が前年同期比8.3%増の5,059百万円、営業利益が同1.3%増の668百万円、経常利益が同0.1%増の641百万円、当期純利益が同0.3%増の423百万円と売上げ・各利益ともに前年同期を上回った。主力のリアルエステート事業はおおむね堅調ではあったがわずかに減収減益。アウトソーシングサービス事業及びセールスプロモーション事業がともに成長し補った形だ。同社では2017年9月期の仕入目標を合計160億円(前期比約40億円増)と期初に設定した。第2四半期時点での進捗は合計126億円、進捗率約79%となっている。第2四半期時点では順調な積み上がりと評価できる。

3. 成長戦略
同社の将来の成長のバロメーターは仕入れの量と質である。同社の仕入れの増加を下支えしてきたのが、資金調達の巧みさである。借入に過度に依存することなく、過去から複数回にわたり公募増資を行い、自己資本の増強を行い、財務体質を健全に保ってきた。2017年3月からも、SMBC日興証券に第三者割当の新株予約権(行使価額修正条項付き)を活用した増資が行われており、約16.8億円(当初行使価額425円で算定)を予定している。

■Key Points
・主力の都市型マンション開発から人材派遣・トランクルーム管理まで多角経営
・2017年9月期仕入目標160億円に向けて、進捗率約8割
・SMBC日興証券割当の新株予約権を活用した機動的な資金調達で仕入れを加速

(執筆:フィスコ客員アナリスト 角田 秀夫)



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