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TOKAI Research Memo(4):財務体質の改善と収益力強化が進む


■業績動向

3. 財務状況と経営指標
TOKAIホールディングス<3167>の2017年3月末の総資産は、前期末比808百万円増加の161,112百万円となった。主な増減要因を見ると、流動資産は同476百万円増加の38,594百万円となり、現金及び預金が同838百万円減少、在庫が同553百万円減少した一方で、売上債権が同1,532百万円増加した。また、固定資産は同342百万円増加の122,496百万円となった。減価償却の進展により有形固定資産が同1,417百万円減少したほか、のれんが同727百万円減少したが、保有株式の時価上昇等により投資有価証券が同2,196百万円増加した。

一方、負債合計は前期末比13,666百万円減少の104,665百万円となった。転換社債型新株予約権付社債の転換が進んだこと(7,200百万円減)や借入返済が進んだことで、有利子負債合計が同17,273百万円減少したことが主因となっている。また、純資産は前期末比14,475百万円増加の56,446百万円となった。配当金の支払いで2,158百万円の減少要因となったが、親会社株主に帰属する当期純利益7,337百万円の計上、及び転換社債型新株予約権付社債の転換により7,200百万円増加したことが主因となっている。

この結果、自己資本比率は前期末比で8.9ポイント上昇の34.5%に、有利子負債/EBITDA倍率は前期の2.9倍から1.9倍まで改善した。また、ROEも前期比6.9ポイント上昇の15.2%と大きく上昇した。同社は2011年4月の経営統合以降、財務体質の改善と収益力強化に取り組んできたが、その成果が顕在化した格好と言える。ちなみに、2011年3月末時点の有利子負債残高は124,036百万円、自己資本比率は7.7%の水準であり、この6年間で有利子負債は半分以下に、自己資本比率は4倍超に上昇したことになる。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)



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