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学研HD Research Memo(3):2016年9月期は出版事業の改善により大幅増益


■業績動向

● 2016年9月期の業績概要
(1) 業績概要
学研ホールディングス<9470>の前期(2016年9月期)決算は、売上高99,049百万円(前期比3.2%増)、営業利益2,732百万円(同70.8%増)、経常利益2,922百万円(同67.7%増)、親会社株主に帰属する当期純利益1,368百万円(同416.1%増)であった。前々期に赤字を計上していた出版事業の採算が大きく改善したことで、営業利益以下は大幅増益となった。この結果、2014年11月に発表していた中期経営計画「Gakken 2016」は、目標であった売上高96,000百万円、営業利益2,600百万円を上回って達成された。

営業利益の増益要因として、出版事業の業績改善1,371百万円、園・学校事業のコスト削減効果124百万円、高齢者福祉・子育て支援事業の利益伸長123百万円が挙げられる。一方、減益要因には、進学塾事業の減収103百万円、新規事業への先行投資202百万円、その他の減益要因180百万円があった。

(2) セグメント別状況
旧分類によるセグメント状況は以下のとおりであった。教育ソリューション事業の売上高は74,796百万円(前期比1.3%増)であったが、内訳は教育・塾事業が27,492百万円(同0.4%増)、出版事業が30,518百万円(同3.0%増)、園・学校事業が16,785百万円であった。また高齢者福祉・子育て支援事業の売上高は16,807百万円(同15.3%増)、その他売上高は7,444百万円(同1.5%減)であった。増収の大部分は出版事業の改善、高齢者福祉・子育て支援事業の伸長によるものであった。

またセグメント利益は、教育ソリューション事業が2,872百万円(前期比96.4%増)で、内訳は教室・塾事業が1,403百万円(同5.8%減)、出版事業が993百万円(前期377百万円の損失)、園・学校事業が474百万円(同35.7%増)であった。高齢者福祉・子育て支援事業のセグメント利益は225百万円(同122.0%増)で、その他は366百万円の損失(前期は34百万円の利益)であった。増益の大部分は出版事業の改善によるものであったと言える。

(3) 財務状況とキャッシュ・フロー
2016年9月末の財務状況は、総資産は前期末比で2,819百万円減少し76,384百万円となった。流動資産は46,130百万円(前期末比2,512百万円減)であったが、主に現預金の減少1,994百万円、売掛債権の減少865百万円による。固定資産は30,253百万円(同307百万円減)となったが、有形固定資産の増加1,553百万円、無形固定資産の減少381百万円、投資その他資産の減少1,478百万円による。

負債合計は前期末比1,586百万円減の42,920百万円となった。流動負債は23,907百万円(同135百万円増)であったが、主に買掛債務の減少293百万円、短期借入金及び1年内返済予定長期借入金の増加842百万円による。固定負債は19,012百万円(同1,722百万円減)であったが、主に長期借入金の減少426百万円、退職給付に係る負債の減少750百万円による。純資産は前期末比1,233百万円減の33,464百万円となったが、主にその他有価証券評価差額金の減少929百万円、退職給付に係る調整累計額の減少264百万円による。

また、2016年9月期のキャッシュ・フローの状況を見ると、営業活動によるキャッシュ・フローは3,166百万円の収入であったが、主な収入は税金等調整前純利益2,427百万円、減価償却費1,419百万円、主な支出はたな卸資産の増加229百万円、仕入債務の減少288百万円であった。投資活動によるキャッシュ・フローは4,028百万円の支出であったが、主に有形及び無形固定資産の取得による支出3,362百万円であった。財務活動によるキャッシュ・フローは1,210百万円の支出であったが、主に連結の範囲の変更を伴わない子会社株式の取得による支出1,092百万円による。

この結果、同期間中の現金及び現金同等物は2,163百万円減少し、期末残高は14,340百万円となった。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 寺島 昇)



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