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アンジェス Research Memo(5):研究開発費の増加により損失額拡大も、計画比では縮小


■業績動向

1. 2016年12月期の業績概要
アンジェスMG<4563>の2016年12月期の連結業績は、事業収益で前期比19.6%増の514百万円、営業損失で4,763百万円(前期は4,171百万円の損失)、経常損失で4,847百万円(同4,089百万円の損失)、親会社株主に帰属する当期純損失で4,776百万円(同4,143百万円の損失)となった。

事業収益は、「ナグラザイム」の売上高が前期比0.9%減の346百万円にとどまったものの、森下仁丹からの契約一時金の計上により、研究開発事業収益が同109.2%増の167百万円となったことが増収要因となった。営業損失の拡大については、研究開発費が前期比で655百万円増加したことが要因となっている。主にNF-κBデコイオリゴ(アトピー性皮膚炎治療薬の第3相臨床試験、椎間板性腰痛症の非臨床試験)にかかる研究開発費の増加によるものとなっている。なお、会社計画に対して損失額が縮小しているが、これは当初計画に織り込んでいたNF-κBデコイオリゴ(アトピー性皮膚炎治療薬、薬剤塗布型PTAバルーンカテーテル)やHGF遺伝子治療薬(国内重症虚血肢向け)に関する製造販売承認申請費用が、試験結果において統計的有意差が得られなかったこと、あるいは試験の進捗遅れによりそれぞれ必要なくなったことが主因となっている。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)



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