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サイネックス Research Memo(6):上場企業・全国展開企業としての強みを生かし、業務・資本提携を進める


■M&A活用による成長戦略

サイネックス<2376>の中長期的成長性を考えるとき、もう1つの成長戦略としてM&Aを挙げることができる。同社がエルネットを子会社化してロジスティクス事業に参入したのは前述の通りだが、これに象徴されるよう、同社はM&Aに対して積極的なスタンスを有している。今期においては、同社は、2016年10月3日付でサンマークを子会社化した。サンマークは福岡市、北九州市、熊本市で地域情報誌『Nasse』の発行や情報ポータルサイトの運営を行っており、言わばサイネックスの九州限定型モデルと言える。全国展開と地域密着とを両立させている点に特徴と強みがあるが、地域社会に対してより深く浸透した地元企業を傘下に収めることは、同社に大きなメリットをもたらすと期待される。サンマークのような地元密着型情報企業は各地に点在しているが、いずれも非上場で業容も小さい。同社が上場企業・全国展開企業としての強みを活かして業務・資本提携を進めることで、商品・サービス力が強化され、結果的に同社の成長につながると考えられる。

こうしたM&Aの活用による成長戦略ストーリーを裏書きできるだけの強い財務体質を、同社は有している。バランスシートを見ると、2017年3月期第2四半期末の現預金残高は3,724百万円で、総資産9,183百万円の40.6%を占めている。他方、負債においては短期借入金等が350百万円あるのみだ。上場企業としての資金調達力も加味すれば、同社のM&A余力は非常に大きいと弊社では考えている。

M&A戦略では被買収企業に関する情報収集こそが最も重要と言える。M&Aへの意思と資金があっても案件情報がなければM&Aを成立させることは難しい。良い案件はなおさらチャンスが少ない。その点で同社は全国展開と上場企業、そして強い財務体質という3つの大きな強みがあり、情報も集まりやすいのではないかと弊社ではみている。上述のエルネットやサンマークの子会社化が可能となった背景には同社の強みが評価されたことがあると考えられ、今後も同社に対して価値あるM&A案件の情報が集まってくる可能性があると考えている。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 浅川 裕之)



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