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売り優勢も下値のめどとみられる25日線水準では押し目拾いの動きに【クロージング】


*15:58JST 売り優勢も下値のめどとみられる25日線水準では押し目拾いの動きに【クロージング】 27日の日経平均は4営業日続落。160.48円安の32538.33円(出来高概算12億2000万株)で取引を終えた。前日の米国市場で主要株価指数が続落したことが嫌気され、ハイテク関連株中心に売りが先行。日経平均は前場中盤に32306.99円まで下押しした。年金などの四半期末のリバランス売りなどが警戒され、短期的な需給悪化に対する警戒感も相場を押し下げる要因になったようだ。ただ、日経平均が目先の下値のめどとみられる25日線水準に接近したことから押し目を拾う動きも散見され、大引けにかけては下げ幅を縮めた。

東証プライムの騰落銘柄は、値下がり銘柄が1000を超え、全体の6割近くを占めた。セクター別では、海運、石油石炭、空運など13業種が上昇。一方、医薬品、不動産、精密機器など20業種が下落した。指数インパクトの大きいところでは、東エレク<8035>、OLC<4661>、ダイキン<6367>、川崎船<9107>がしっかりだった半面、アドバンテス<6857>、ソフトバンクG<9984>、テルモ<4543>、ファナック<6954>が軟調だった。

前日の米国市場は、パウエル米連邦準備制度理事会(FRB)議長の発言や個人消費支出(PCE)デフレーターなどを控えるなか、利上げの長期化への懸念からハイテク関連株中心に売られた。東京市場でも、このところ堅調地合いが続いていた生成AI関連銘柄とされるソフトバンクGやアドバンテスなどが売られ、日経平均の下げ幅は一時400円に迫る場面があった。また、「国税庁が『マンション節税』や『タワマン節税』の防止に向け、相続税の算定ルールを見直す方針を固めた」と伝わったため、不動産株が軒並み下落したことも響いた。

きょうの下落で、日経平均は一時25日線水準まで達したため、4月末からの相場上昇に伴う値幅調整はそろそろ終盤ではないかとの声が聞かれ、次は日柄調整場面に入るのではないかとの見方が多い。機関投資家のリバランス売りに加え、来月初旬には上場投資信託(ETF)の分配金捻出のための売りも控えており、目先は軟調な展開が続く可能性が高いだろう。一方、米国では27日、6月のコンファレンスボードによる消費者信頼感指数など、複数の経済指標の発表が控えている。直近の米経済指標は強弱入り混じっており、結果次第で短期筋の動きが活発化する可能性もあるため、積極的な売買は手控えられよう。

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