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欧米為替見通し:ドル・円は底堅い値動きか、米物価上昇は鈍化も引き締め観測は継続


12日の欧米外為市場では、ドル・円は底堅い値動きを予想する。前日発表された米インフレの伸びが鈍化したことで、ドルに下押し圧力が見込まれる。ただ、連邦準備制度理事会(FRB)による引き締め観測は根強く、ドル買いは継続しそうだ。

前日発表された米消費者物価指数(CPI)は前月比の伸びが鈍化し、米長期金利の低下を背景にドル売りに振れた。また、米10年債の入札が好調で、10年債利回りは続落。ドル一段安を受けユーロ・ドルは1,17ドル台半ばに浮上し、ドル・円は110円30銭付近に値を下げた。本日アジア市場でドル売りは一服したが、先安観が残る。一方、日経平均株価はプラスを維持できなかったほか上海総合指数は弱含み、円売りは抑制されている。

この後の海外市場では、引き続き米金融政策がテーマとなる。FRB当局者による講演などで強気と慎重に見解は分かれ、ドルの方向感は出にくい。前日に続き米国債入札が好調なら金利安に振れやすく、ドルの下押し要因となりそうだ。ただ、今晩発表の米新規失業保険申請件数で雇用情勢の改善が示されれば、引き締め観測で金利は下げ止まりドルを下支え。また、欧州やオセアニアの主要通貨は積極的に買いづらく、ドル買いは根強いだろう。

【今日の欧米市場の予定】
・18:00 ユーロ圏・6月鉱工業生産(前月比予想:-0.2%、5月:-1.0%)
・21:30 米・先週分新規失業保険申請件数(予想:37.5万件、前回:38.5万件)
・21:30 米・7月生産者物価指数(前月比予想:+0.6%、6月:+1.0%)
・02:00 米財務省・30年債入札


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