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週末モードの中で中小型株の一角は引き続き強い値動きをみせる【クロージング】


9日の日経平均は小幅に下落。27.38円安の23619.69円(出来高概算10億1362万株)で取引を終えた。米国市場の上昇が支援材料となり、23700円を回復して始まった日経平均は寄り付き直後に23725.58円を付ける場面がみられた。しかし、その後は週末モードから模様眺めムードとなり、ファーストリテ<9983>などコア銘柄の一角が物色された他は、こう着感の強い相場展開に。ただし、マザーズ指数は5日続伸で連日の年初来高値を更新するなど、中小型株の一角は引き続き強い値動きをみせるなど物色意欲の強さが窺えた。

東証1部の騰落銘柄は値下がり数が1400を超えており、全体の6割を占めている。セクターでは不動産、証券、陸運、鉄鋼、鉱業、建設、銀行が冴えない。半面、海運、小売、サービス、金属製品がしっかり。指数インパクトの大きいところでは、ソフトバンクG<9984>、第一三共<4568>、エーザイ<4523>、中外薬<4519>、ファナック<6954>が冴えない。一方でファーストリテ、ダイキン<6367>、エムスリー<2413>が下支えとなった。

SQ値は23724.23円となり、寄り付き段階で若干上回っているが、結果的にはSQ値に上値を抑えられた格好。もっとも、SQに絡んだ売買は日経型が小幅に買い越しとなった半面、TOPIX型は売り越しと観測されている。SQに絡んだ商いのほか、昨日のレンジ上限を突破したことによるショートカバーの商いなどが朝方の日経平均を押し上げる格好になったようである。

ミニSQとはいえ、これを含めた東証1部の出来高は辛うじて10億株を超えている状況であり、全体としては模様眺めの展開であった。来週も引き続き米大統領選や追加経済対策に関連した報道等に振らされやすいだろうが、日経平均はこれまでのもち合いレンジを上放れてきており、23500円処では押し目買いを意識した流れになりやすいだろう。外部環境を睨みながらの相場展開の中で売り仕掛け的な動きも出てくる可能性はありそうだが、押し目買いの好機になる展開が期待される。

そのほか、来週は米国企業の決算発表が本格化してくるほか、国内においても小売企業などの決算発表が予定されているため、個別の業績を手掛かりとした物色に向かいやすく、決算内容によっては関連銘柄へ波及する展開も想定されそうだ。また、米アップルの特別イベントも予定されており、テーマ株への手掛かり材料になりそうである。



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