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欧米為替見通し:ドル・円は底堅い展開か、米FRB当局者のタカ派寄り見解を好感も


22日の欧米外為市場では、ドル・円は底堅い値動きを予想する。閣僚レベルによる米中通商協議を見極める展開で、動きづらい見通し。ただ、米利上げ観測が後退するなか、連邦準備制度理事会(FRB)当局者のタカ派寄り見解を好感したドル買いが想定される。

引き続き米中通商協議やブレグジットの行方が注目される。米中協議は、農業や非関税障壁、知的財産権などの分野で今後の貿易協定の基礎となる覚書が作成されているもようで、進展が期待される。一方、ブレグジットについては、メイ英首相とユンケル欧州委員長が来週にも再会談で北アイルランド国境問題に関する打開策を探る方向だが、英保守党の親EU派議員の離党に波紋が広がり、今後の議会採決に向け懸念材料となりやすいだろう。とはいえ、今晩は売り買いともに積極的に動きづらくドル・円は方向感が出にくいだろう。

今晩は米連邦準備制度理事会(FRB)の副議長や地区連銀総裁らの発言機会が多く予定され、今後の金融政策の見通しやバランスシート縮小の停止に関する見解が手がかりとなる。20日に公表された1月開催の連邦公開市場委員会(FOMC)議事要旨では今年の利上げにややタカ派的な意見もみられた。前日発表された米国の2月フィラデルフィア連銀製造業景況指数や製造業PMI速報値などが低調で利上げ困難との見方が広がるなか、FRB当局者が強気な政策スタンスを示せばドル買いで反応しよう。一方で、前日の豪ドルや本日のNZドルなどオセアニア通貨が動意づいており、ドル・円相場への影響にも警戒したい。(吉池 威)

【今日の欧米市場の予定】
・18:00 独・2月IFO企業景況感指数(予想:98.9、1月:99.1)
・19:00 ユーロ圏・1月消費者物価指数改定値(前年比予想:+1.4%、速報値:+1.4%)
・22:15 ボスティック米アトランタ連銀総裁開会あいさつ(アトランタ・NY連銀会合)
・22:30 カナダ・12月小売売上高(前月比予想:-0.3%、11月:-0.9%)
・24:15 ウィリアムズNY連銀総裁とデイリー米サンフランシスコ連銀総裁が対談
・24:30 ドラギ欧州中央銀行(ECB)総裁スピーチ(受賞式典)
・02:00 クラリダ米FRB副議長講演(金融政策関連)
・03:30 ブラード米セントルイス連銀総裁講演(バランスシート関連)
・03:30 クオールズ米FRB副議長講演(バランスシート関連)
・03:30 ハーカー米フィラデルフィア連銀総裁が討論会参加(バランスシート関連)
・07:30 ウィリアムズNY連銀総裁が閉会あいさつ(アトランタ・NY連銀会合)




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