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欧米為替見通し:ドル・円は弱含みか、市場心理の悪化で売り継続


今日の欧米外為市場では、ドル・円は弱含む展開を予想したい。トランプ米大統領の政策運営に不透明感が広がり、ドル買いが入りにくい地合いが続く見通し。また、株安などによる市場センチメントの悪化で円買いに振れやすく、ドル・円は引き続き節目の110円で下げ止まるかが注目される。

米医療保険制度改革法(オバマケア)の代替法案の撤回を受け、トランプ政権による減税やインフラ整備を柱とした景気刺激策への期待が後退し、前日米株式市場ではNYダウが8営業日続落。ドル売りも強まり、ドル・円は一時110円11銭まで値を下げた。本日のアジア市場では、日経平均株価が大幅高となっているが、ドルは朝方の買いが一巡すると失速気味になっており、トランプ政策の不透明感によるドル売り基調は目先も続きそうだ。

一方、今晩の欧米取引時間帯では、イエレン米連邦準備制度理事会(FRB)議長、ジョージ米カンザスシティー連銀総裁、カプラン米ダラス連銀総裁らの講演での発言が注目される。引き続き「年3回の利上げは緩やかなペースに当てはまる」というような見解が示されれば、ドル売りにある程度の歯止めをかける材料になろう。

(吉池 威)


【今日の欧米市場の予定】
・21:30 米・2月卸売在庫(前月比予想:+0.2%、1月:-0.2%)
・22:00 米・1月S&PコアロジックCS20都市住宅価格指数(前年比予想:+5.60%、12月:+5.58%)
・23:00 米・3月消費者信頼感指数(予想:114.0、2月:114.8)
・23:00 米・3月リッチモンド連銀製造業指数(予想:15、2月:17)
・01:45 ジョージ米カンザスシティー連銀総裁が基調講演(銀行経営と経済)
・01:50 イエレン米FRB議長講演(低所得地域の労働力開発)
・02:00 カプラン米ダラス連銀総裁質疑応答
・02:00 米財務省5年債入札(340億ドル)
・05:30 パウエル米FRB理事講演(米国の中銀の歴史)




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