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後場に注目すべき3つのポイント~イベントを無難にこなし、アク抜け的な動きを意識


16日の後場の取引では以下の3つのポイントに注目したい。

・イベントを無難にこなし、アク抜け的な動きを意識
・ドル円は113円39銭、下げ渋り、日銀の緩和方針維持で円買いはやや後退
・値下がり寄与トップはファーストリテ、1銘柄で日経平均を約25円押し下げる


■イベントを無難にこなし、アク抜け的な動きを意識

日経平均は小幅に下落。25.80円安の19551.58円(出来高概算8億8000万株)で前場の取引を終えた。注目のFOMCでは大方の予想通り、賛成多数で政策金利が引き上げられた。イエレンFRB議長は、利上げのペースを速める意図はないことを強調し、年3回という基本の利上げシナリオも維持。利上げペースは年4回との思惑も高まっていたこともあり、円相場は1ドル113円台半ばとドル安・円高に振れており、シカゴ日経225先物清算値は大阪比85円安の19365円となった。これにサヤ寄せする格好から売りが先行し、日経平均は節目の19500円を下回って始まった。

しかし、これまでイベントを控えて慎重姿勢だったこともあり、売り一巡後は下げ幅を縮めるなか、一時プラス圏を回復する場面もみられている。また、オランダ議会選挙については、与党が政権維持の見通しと伝わるなか、アク抜けの動きに向かわせている。東証1部の騰落銘柄は、値上り値下がり数が拮抗。セクターでは石油石炭、水産農林、鉱業、非鉄金属、パルプ紙、海運がしっかり。半面、保険、食料品、銀行、医薬品、倉庫運輸、輸送用機器が小安い。

日経平均は売りが先行したが、寄付きがほぼ安値となる格好で、下げ渋りを見せてきている。もち合いレンジの上限での底堅さが意識されており、先高期待は根強いとみられる。また、前日に調整が強まった新興市場の中小型株についても、自律反発の動きが目立っており、良好な需給状況のなかで押し目買い意欲の強さが窺われる。

日銀は金融政策の据え置きを発表。想定内の結果であるため、先物市場では落ち着いた動きをみせている。その他、イベントとしては米連邦債務上限の適用停止期間が終了する。政治的停滞による国債利回りの急上昇が警戒される可能性はあるが、米議会は現在、上下両院とも共和党が過半数を占めているため、過度な警戒にはつながらないように思える。その他、トランプ政権が予算概要を議会に提出する。これら警戒要因が通過することで、アク抜け的な動きが意識されてこよう。

(株式部長・アナリスト 村瀬智一)


■ドル・円は113円39銭、下げ渋り、日銀の緩和方針維持で円買いはやや後退

16日午前の東京外為市場では、ドル・円は下げ渋り。米連邦公開市場委員会(FOMC)後の円買いは一服したもよう。

FOMCを受け連邦準備制度理事会(FRB)による目先の利上げ加速への期待が後退し、前日海外市場ではドル売り・円買いが強まった。今日のアジア市場はその流れを受け継ぎ、ドル・円は弱含み、一時113円16銭まで値を下げた。

ただ、日経平均株価が下げ幅を縮小したほか、日銀による緩和方針維持の政策決定を受け円買いは多少弱まっているようだ。ランチタイムの日経平均先物は小安いが、株高反転を見込んだドル買い・円売りに振れる可能性もあろう。

ここまでのドル・円の取引レンジは113円16銭から113円55銭、ユーロ・円は121円57銭から121円88銭、ユーロ・ドルは1.0723ドルから1.0746ドルで推移した。

12時27分時点のドル・円は113円39銭、ユーロ・円は121円63銭、ポンド・円は139円14銭、豪ドル・円は87円12銭で推移している。

(為替・債券アナリスト 吉池威)


■後場のチェック銘柄

・北の達人コーポレーション<2930>、M&Aキャピタルパートナーズ<6080>など4社がストップ高
※一時ストップ高(気配値)を含みます

・値下がり寄与トップはファーストリテ<9983>、1銘柄で日経平均を約25円押し下げる

・NZ・10-12月期GDP速報:前年比+2.7%(予想:+3.2%、7-9月期:+3.3%)

・豪・2月失業率:5.9%(予想:5.7%、1月:5.7%)

・菅官房長官
「米国の利上げは、日本経済や世界経済に悪いことではない」

☆後場の注目スケジュール☆

<国内>
・特になし

<海外>
・特になし





<SK>

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