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NYの視点:ラガルドECB総裁は景気に慎重、12月の追加緩和の可能性を再確認


欧州中央銀行(ECB)のラガルド総裁はECBフォーラムで、新型コロナウイルスワクチン開発での飛躍的前進の報道に勇気づけられたものの、ウイルスの第2波は依然経済にとり新たなリスクとなると警告した。政策当局者の課題は予防接種が広まり、自律回復の勢いがつくまでの橋渡しをすることだと、金融刺激策を当面維持する方針を示した。

欧州は最近のウイルス再流行で域内最大の経済を持つドイツ、第2位のフランスを始めほとんどの諸国は30日近くの何らかのロックダウン入りしている。せっかくリセッションから脱したものの10−12月期に再度マイナス成長入り、2番底懸念も強まりつつある。例え、第2波が第1波よりも軽度に終わったとしても、消費者が当面ウイルスが収束しないと判断したら、行動は回復せず、経済への危険度は同じだと指摘。弱い需要、経済の悪化、さらにユーロ高でインフレが想定されていたよりも長い間マイナス圏にとどまると見ている。

ECBは10月の定例理事会で市場の予想通り大規模緩和の維持を決定したほか、全金融政策の手段を「再調整する」としたことに加えて、ラガルド総裁の発言で12月理事会での追加緩和が再確認された。総裁は、パンデミック対処で劇的に修正が可能であるためパンデミック緊急購入プログラム(PEPP)や貸出条件付き長期資金供給オペ(TLTRO)が依然、主要手段になるとしており、ECBが両措置を来年末まで延長。利下げではなく、PEPPの拡大、TLTROなどが用いられるとの予想に市場は自信を一段と強めた。ユーロの上値も引き続き抑制されることになる。





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