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米中貿易戦争や世界経済の減速懸念がどうなるか引き続き注視 住信SBIネット銀行(三井智映子)


皆さん、こんにちは。フィスコマーケットレポーター三井智映子です。まずは、先週のマーケットを振り返ってみましょう。

米中貿易戦争への懸念が継続し、先週のダウ平均は5週続落、日経平均株価も下落しています。米政府が中国の通信機器大手である華為技術(ファーウェイ)との取引を事実上禁じる措置をしたことで、実質的にNY市場からファーウェイを締め出すこととなり、特に電子関連部品や半導体関連企業にとって影響が強いようです。米中関係の悪化の影響については早期改善が見込みづらい状況で、現在は米中関係のニュースに振られている状況です。

また5月23日から26日にかけて欧州議会選挙の投票が行われましたが、『24日のメイ首相の辞任発表を受けてEU離脱問題の事態打開への期待からポンドが1.2732ドルへ反発、ユーロも1.1212ドルへ反発するなどドル買いのポジション調整の動きも見られたこともドル/円の下落した一因となったほか、週末の日米通商交渉への警戒感もドル/円の上値抑制要因となりました』とレポートでは伝えています。

さて、今週のマーケットはどうなるのか?チェックすべきポイントについて住信SBIネット銀行の「ウィークリーレポート」を見てまいりましょう。

まずレポートでは、ニュースでもさかんに報道されている日米首脳会談について、『25日の茂木経済再生相とライトハイザー通商代表との日米通商交渉では率直な意見交換に留まり、今後の実務者協議を経て、双方の溝を埋めるとの方針を確認』『部分的合意も難しいとの見解を表明』したとまとめており、週明けの東京市場の反応に注目しています。

また、英メイ首相の辞任やその後の保守党後任人事を巡り、『EU離脱強硬派の台頭懸念や保守党内での慎重派との対立など先行きの政局懸念に対するポンドの対ドル、対円での動向』や、『欧州議会選を受けてEU懐疑派勢力の行方など政治的な動きに対するユーロの動向』にも注目を向けています。

日本では、24日の月例経済報告にて『景気判断が2ヵ月ぶりに下方修正されたものの景気は緩やかに回復しているとの判断を維持』したと政府による景況感を示しており、これをうけての今週の黒田日銀総裁の発言に注目としています。

米国については、『28日の米5月消費者信頼感指数、30日の米1-3月期GDP改訂値が発表されることから米中通商問題の影響が消費者心理や製造業の設備投資に対する警戒感を高めることになるか注目されます』とし、『さらに、週末31日には米4月個人消費支出も発表され、FRBの注目するインフレ指標の一つである個人消費支出デフレーターを受けた米債券市場の反応もドル/円の方向性を大きく左右するかもしれません』と分析しています。

米債券市場では先週23日、一時的に10年債利回りが2.29%台へ低下し、その後2.32%にて週末24日の取引を終えています。この金利水準については、『FRBの政策金利見通しの中央値(2.375%)を下回っているほか、3月下旬に見られた米3ヵ月物T-Bill短期証券(2.34%)との長短金利差逆転(逆イールド)が再燃、米国の景気後退懸念を背景に米長期金利の低下や逆イールドの状況が継続するのか注目されます』との見解を示しています。

中国市場については31日の5月製造業・非製造業PMIに注目しており、『予想を下振れ50.0割れと低下すれば世界経済の減速懸念が一段と高まる可能性もあることから、リスク回避志向が一段と高まり円高が一段と進む可能性もある』と注視しています。

そのほかレポートではトルコの1-3月期GDPやオーストラリアの1-3月期四半期設備投資などにも言及しておりますので、参考にしてみてくださいね。

上記の詳細コメントは、住信SBIネット銀行サイト内の「ウィークリーレポート」にまとめられていますので、ご興味があればご覧ください。

フィスコマーケットレポーター 三井智映子




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