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NYの視点:米5月建設支出が予想下回る、Q2GDP成長見通しのさらなる下方修正も


米国商務省が発表した5月建設支出は前月比+0.4%となった。伸びは、4月+0.9%から鈍化し、予想+0.5%を下回った。4月分も+0.9%へ、+1.8%から半分に下方修正された。当初、4−6月期の国内総生産(GDP)は5%近くの成長が予想されていた。しかし、5月の消費が思ったほど伸びず見通しが下方修正されている。4月、5月の建設支出の結果を受けて、成長予想が一段と引き下げられる可能性がある。

一方で、製造業は好調で、建設主出の弱さを相殺。米供給管理協会(ISM)が発表した6月ISM製造業景況指数は60.2と、2カ月連続で改善した。低下予想に反して、5月58.7から上昇し、2月来で最高となった。ただ、重要項目の新規受注は低下。雇用や価格も低下した。鉄鋼とアルミの関税がサプライチェーンの混乱を生み、出荷により多くの時間がかかっていることが明らかになった。

ISMの企業調査委員会の委員長は、需要は依然力強いが、雇用やサプライチェーンの苦戦が継続する可能性があると指摘。調査の回答者は関税がどのようにビジネスに影響するかを懸念しているとした。

建設支出の鈍化にもかかわらず、米商務省が発表する国内総生産(GDP)と類似したモデルを使用しているため、度々市場の注目となるアトランタ連銀の4−6月期GDP予想は4.1%へ引き上げられた。従来は3.8%だった。

建設支出の発表を受け、実質の政府支出の伸びが従来の+0.8%から+1.6%へ引き上げられた。一方で、実質非居住住宅構造投資の伸びは7.6%から5.3%へ引き下げ。ISM製造業を受け、実質個人消費支出と非居住住宅設備投資の伸びは2.6%、4.0%から2.9%、4.8%へそれぞれ引き上げられた。

■6月ISM製造業景況指数

景気指数:60.2(5月58.7)
仕入れ価格:76.8(79.5)
生産:62.3(61.5)
新規受注:63.5(63.7)
受注残:60.1(63.5)
入荷遅延:68.2(62.0)
在庫:50.8(50.2)
雇用:56.0(56.3)
輸出:56.3(55.6)
輸入:59.0(54.1)




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