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NYの視点:2名のFedメンバーが低インフレを警戒、米債市場が過剰に悲観的との見方も


セントルイス連銀のブラード総裁は講演で、最近の指標がインフレ率が果たして目標である2%に向けて上昇するかどうかに疑問を投げかけると指摘した。インフレ率が予想通りに伸びず、米国経済の成長率も4−6月期に加速したものの、「2%の成長基調を押し上げるほどの強い勢いではない」と考えている。このため、FRBは短期的に現状の政策金利で据え置くことが妥当との慎重な見通しを示した。ただ、バランスシート縮小を支持し、タイミングとしては9月FOMCで開始する用意があるとした。また、FRBのバランスシート縮小が市場に与える影響は限定的だとの見解を示した。同総裁は2017年のFOMC投票権を持っていない。

また、2017年度のFOMC投票権を有するカシュカリ米ミネアポリス連銀総裁も「インフレが目標に達していないことは重要だ」と指摘。同総裁は、過去の利上げ決定で、低インフレを理由に反対票を投じている。バランスシートの縮小に関しては、「我々は市場を混乱させるとは考えていない」と加えた。

一方で、ブラックロックやバンガードは、トランプ政権による経済政策の進展に関係なく、インフレが今後数か月内に2%目標を達成すると見ている。ひっ迫した雇用が賃金を押し上げ、消費を活性化し、消費者物価指数を押し上げると指摘。ドル安やFRBが追加利上げを2018年まで見送るとの市場の思惑もこの動きを助けるとした。さらに、米債市場がインフレの停滞が続くことを織り込んでいることは「間違い」で、「過剰に悲観的」と指摘した。ゴールドマンサックスもFRBが保有している4.5兆ドルの資産の縮小を開始すれば、今まで抑えられていた長期債のタームプレミアムが上昇、ブレークイーブン金利を押し上げることになると指摘している。ドルが反転する可能性もある。



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