
3日に89歳で死去した巨人長嶋茂雄終身名誉監督の告別式が8日、都内の桐ケ谷斎場で執り行われた。喪主は次女・三奈さん(57)が務め、出棺の前に最期のあいさつを行った。
三奈さんは「2004年、脳梗塞で倒れてからは、自分との闘いを21年間続けてきました。私が見ていても胸が締め付けられるぐらい苦しい治療をたくさんしてきました。食事も食べられず、会話もできない日も何日もありました。でも、父は、野球を全うしたそのままの力で、病と真正面から向き合って、決してあきらめることはしませんでした」と語った。
弔辞を読んだ元巨人の松井秀喜氏(50=ヤンキースGM付特別アドバイザー)には異例のお願いもあった。「父は、きっとこの後、天国でも日課としている散歩とトレーニングを続けると思いますので、晴れた日には、皆様どうぞ時々空を見上げて、父のことを思い出していただければと思います。そして、父はとても耳が良いので、松井さんも、もしよろしければニューヨークから素振りをしていただければ、父もしっかりと聞いていると思います。どうぞ、これからも父と松井さん、二人だけの会話を、素振りを続けていただければと思います」と呼びかけた。
長嶋さんと松井氏は巨人入団時から「1000日計画」を掲げて、毎日マンツーマンで素振りを繰り返してきた。