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個人投資家は中小型株に資金をシフト


22日の日本株市場では、個人投資家が中小型株へ資金を移している傾向が見られます。米国市場の影響で日経平均株価は強気で始まり、シカゴ先物の影響もあり、買い優勢の動きが予想されていますが、地政学的リスクから大幅な上昇は期待しにくい状況です。特に、ウクライナとロシア間の緊張が高まり、新たな挑発行為が報じられる中、投資家は慎重な姿勢を維持しています。米国株市場では、金利の見通しを背景にした動きもあり、エヌビディアの良好な決算が心理的支えになり得るとされています。高値警戒感と地政学リスクの存在が相場の上値を抑える要因となり、週末を超えてのポジション取りには慎重姿勢が続くと見込まれています。

*08:45JST 個人投資家は中小型株に資金をシフト  22日の日本株市場は、買い先行で始まった後は、次第にこう着が強まる相場展開になりそうだ。21日の米国市場はNYダウが461ドル高、ナスダックは6ポイント高だった。シカゴ連銀のグールズビー総裁は、来年の金利が「現状を下回るだろう」との考えを示すと、金利先安感から景気敏感株を中心に買われた。ナスダックは長期金利の上昇が重しとなり伸び悩んだが、半導体のエヌビディアの決算を好感した買いが下支えとなった。シカゴ日経225先物清算値は大阪比190円高の38230円。円相場は1ドル154円30銭台で推移している。

 日経平均株価はシカゴ先物にサヤ寄せする形から、やや買い優勢の展開から始まりそうだ。日経225先物はナイトセッションで一時37700円まで売られる場面もみられたが、引き続き75日線水準で下げ渋る動きとなり、その後の切り返しによって200日線水準で終えている。先日の時間外取引で売られたエヌビディアが買われたことで、指数インパクトの大きい値がさハイテク株への安心感につながる可能性がありそうだ。

 ただし、地政学リスクへの警戒から積極的な上値追いの流れは期待しづらいところであろう。日経平均株価は75日線までの調整を経て自律反発が意識されやすく、売り方の買い戻しの動きが入りやすいだろうが、200日線が位置する38570円辺りが抵抗線として機能するなか、買い一巡後はこう着感が強まりやすい。また、地政学リスクへの警戒から週を跨いでのポジションを取りに行く動きは限られるとみられる。

 ウクライナ軍は21日、「ロシア軍がウクライナ東部への攻撃の中でICBM(大陸間弾道ミサイル)1発を発射した」と発表した。一方、ロシアのプーチン大統領は、新型の中距離弾道ミサイルを使用したと明らかにするなど、ロシア・ウクライナ情勢は新たな局面に突入している。物色の流れとしてはエヌビディアの上昇を受けたハイテク株の買い戻しのほか、足もとで大型株の弱さが目立つなか、個人投資家は中小型株に資金をシフトさせよう。また、トランプ次期大統領の政策に関連する銘柄への物色に向かわせそうだ。
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