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底堅さを見極めつつ、押し目狙いから改めて抵抗線突破のタイミングを探る動きに


 17日の日本株市場は、利食いの動きが先行するものの、底堅さが意識されやすい相場展開になりそうだ。16日の米国市場はNYダウが26ドル高だった。中国の鉱工業生産や小売売上高の悪化、NY連銀製造業景気指数が予想外のマイナスに落ち込んだため、世界経済の成長鈍化を警戒し売りが先行。ただし、米連邦準備理事会(FRB)の利上げペースが従来想定されたほど急速にならないとの見方も同時に浮上し、金利が低下するとダウは上昇に転じた。ハイテク株は利食いと見られる売りが続き、ナスダック、S&P500は下落。シカゴ日経225先物清算値は大阪比20円高の26500円。円相場は1ドル128円90銭台で推移している。

 シカゴ先物にサヤ寄せする格好から、やや利食いの動きが優勢になりそうだ。もっとも、直近の大幅上昇に対する反動との見方から、売り圧力が強まる流れになりづらいだろう。また、中国・上海市が6月に都市封鎖を解除する方針を示しており、これを受けて原油先物相場が上昇。米国ではエネルギー株のほか、中国関連の一角が買われていることもあり、サプライヤー問題などへの警戒感は和らぐ可能性はありそうだ。
そのため、利食いの動きが優勢となるなか、押し目待ちの動きは意識されやすい。

 また、昨日の日経平均は買い先行で始まった後は、戻り売りに押される格好から上げ幅を縮めていた。ただし、朝方に抵抗線として意識されていた25日、75日線を捉えてきたことから、いったんは跳ね返される水準であり、利食いの動きが強まりやすいところだった。そのため26500円辺りでの底堅さを見極めつつ、押し目狙いから改めて抵抗線突破のタイミングを探る動きに向かいやすいだろう。

 そのほか、VIX指数は27.47に低下し、25日線を下回ってきた。直近では同線を支持線に上昇を見せていたこともあり、リスク回避姿勢は後退。75日線が支持線として意識されるものの、これを下回ってくるようだと、弱気に傾いているポジションの巻き戻しの動きが強まる可能性もあるため、ショートカバーが入りやすい水準となろう。

 物色についてはインデックスに絡んだ商いのほか、決算を手掛かりとした見直しの動きが見込まれる。また、上海市の都市封鎖解除の動きにより、中国関連のほか、インバウンド期待からの関連銘柄への物色も期待されてきそうだ。中小型株については利食い一巡後の押し目狙いの動きは次第に強まってくる可能性がある。
<AK>
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