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政府主導によるテーマ性の銘柄などへは中長期目線での押し目買いの流れに


 30日の日本株市場はやや利食い優勢の展開となろうが、底堅さが意識されそうである。29日の米国市場ではNYダウが68ドル安だった。追加経済対策の一環である国民への現金給付額増額期待に大きく上昇して寄り付いた。しかし、史上最高値付近で利益確定の売りも目立ち失速。さらに、共和党のマコネル上院院内総務が、下院が可決した現金給付額を2000ドルに引き上げる案を阻止したため失望感が広がり下落に転じた。シカゴ日経225先物清算値は大阪比90円安の27480円。円相場は1ドル103円50銭台で推移している。

 シカゴ先物にサヤ寄せする格好から売り先行で始まることになろうが、昨日の大幅な上昇に対する利食いは想定内であろう。反対にこれまでのレンジを大きく上放れたことにより、調整場面では押し目買い意欲は強そうである。また、出来高は限られることから先物主導による売買で振らされやすい面はあろうが、積極的に仕掛けてくる売買も限られるとみられ、売り仕掛け的な動きも限られよう。そのため、先物主導によるインデックス売買もそれ程流入してくる流れにもなりづらいところであろう。

 日経平均は27000円を突破し一気に27500円を回復しており、過熱感が警戒される一方で、ロングポジションを積み上げておきたい流れも意識されやすい。1カ月のもち合いレンジを上放れたことからやれやれの売りも出やすいだろうが、27000円接近での押し目買い意欲は一段と強まろう。昨日は米下院が追加経済対策法に盛り込まれた個人直接給付額引き上げを賛成多数で可決したことがきっかけとなったが、共和党のマコネル上院院内総務が阻止したことはある程度は想定線である。

 物色の流れとしては昨日のインデックス主導の流れから、やや個人主体の材料株への物色に向かいやすいところである。中小型株のほか、政府主導によるテーマ性の銘柄などへは中長期目線での押し目買いの流れに向かいやすいとみておきたい。
<AK>
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