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225型優位の展開から、NT倍率の上昇が意識されやすい


 25日の日本株市場は、引き続き自律反発の流れが意識されよう。24日の米国市場は、NYダウが2112ドル高と、1933年来で最大の上昇率を記録した。米国上院は交渉が難航していた新型ウイルスに対処する大規模経済支援策で、共和・民主党の合意成立が近いとの期待が高まった。

 また、トランプ大統領は他人との距離を置く「ソーシャルディスタンシング」を段階的に緩和し、4月12日の復活祭(イースター)までに経済活動を再開させたい考えを示したことも相場の押し上げにつながっている。この流れを受けて、シカゴ日経225先物清算値は大阪比680円高の18950円となり、高いところでは19040円と19000円を回復する局面もみられた。円相場は1ドル111円40銭台と円安に振れて推移している。

 前日のグローベックスの米株先物の強い値動きを背景に米株高は想定されていたが、2000ドルを超す大幅上昇には、サプライズ感があるだろう。現在の水準は今回の急落局面によって真空地帯でもあるため、インデックス売買主導による押し上げ効果も意識されやすい。昨日のNT倍率(日経平均÷TOPIX)は13.57まで急伸する格好となり、先週のTOPIX主導による低下部分の半値を回復している。本日も225型優位の展開から、NT倍率の上昇が意識されやすい。

 もっとも、大規模経済支援策への期待感からの上昇であるため、225型主導ながらも、これまで売り込まれていたセクターや銘柄へは、巻き戻しの流れが強まりやすいだろう。年初から株価は半値になった銘柄も少なくなく、見直し余地も大きそうである。また、東京五輪については、2021年夏に延期されることでIOCと合意したと報じられている。延期コストなどもいずれ警戒要因になるだろうが、一先ずアク抜けといった見方につながりそうである。

 今後は新型コロナウイルスの感染拡大の封じ込めがカギとなるが、依然として楽観はできない状況ではある。ここにきて配当予想の減額や業績予想の下方修正も増えてきている状況である。足元の急落に伴うパニック的状況から金融市場の落ち着きがみられたとしても、上昇トレンドに転換する可能性は不透明であろう。自律反発の域との見方から、値ごろ感からの物色についても、次第に選別色が強まることになりそうだ。


<AK>

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