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円相場が重石になりそうだが底堅さは意識されよう


 11日の日本株市場は、底堅さは意識されようが、円相場が1ドル110円90銭台と円高に振れて推移していることから、上値の重い相場展開になりそうだ。10日の米国市場はNYダウが小幅に上昇。注目のFOMC議事録では、米国や世界経済の先行き不透明感やインフレ圧力の緩和を受けて、大半の当局者が年内利上げを見送る方針を支持したことが示され、引けにかけて緩やか上昇する展開となった。シカゴ日経225先物清算値は大阪比55円安の21645円。

 米国市場は引けにかけて上昇する格好となり、これについては下支えとなろう。昨日弱い値動きをみせていた米半導体株も軒並み自律反発をみせており、安心感にはつながるところではある。前日の下落部分を吸収する流れは期待しづらいところであり、日経平均は前日終値を挟んでのこう着といったところだろう。

 とはいえ、水準としては25日線を上回る格好であり、次第に底堅さが意識されてくることが考えられる。小幅なマイナス圏での推移ともなれば、後場は日銀のETF買い入れへの思惑も心理的な下支えとして意識されやすい。円相場が重石になりそうだが、ハイテク株の底堅さを見極めつつ押し目拾いのスタンスといったところである。

 その他、まだ報道が伝わっていないが、英国の欧州連合(EU)離脱を巡り、メイ首相は6月30日までの延長を求めているが、これが認められるようだと日本の10連休中の波乱警戒が和らぐ格好となり、買い戻し等から底堅さが意識されてこよう。米中通商協議については、引き続き先行きの進展期待から、売られる材料にはなり難いところである。

 物色としては引き続き外部環境の影響を受けやすく、薄商いの中をインデックス売買に振らされやすい需給状況が続きやすい。足元で活発な材料株物色についても、次第に手控えムードが高まる可能性もあろうが、目先は個人主体の値幅取り狙いの商いが続きそうである。


<AK>

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