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アップルの時間外の上昇に安心感


 30日の日本株市場は模様眺めムードが強いながらも、底堅い相場展開が見込まれる。29日の米国市場はNYダウが上昇する一方でナスダックが下落となるなど、まちまちの展開。
主要企業決算や連邦公開市場委員会(FOMC)の結果、そして中国との貿易交渉の行方を見極めたいとの思惑から小幅な値動きに終始する展開となった。シカゴ日経225先物清算値は大阪比10円安の20620円だった。

 引け後のアップルの決算に注目が集まる中、ハイテク株の一角にはポジションを圧縮する動きがみられた。個別では前日に大きく下落していたエヌビディアが続落となったほか、AMDは4%を超える下落となっている。そのアップルの決算だが、スマホの不振が響き、売上高が前年同期比5%減の843.10億ドルとなり2年ぶりに減収となった。19年1-3月期も減収を予想している。一方で、iPhone以外の事業は19%伸びた。内容は予想通りとみられ、アップル株は時間外で6%を超える上昇をみせている。ハイテク株への支援材料となる可能性があり、日経平均を下支えする格好になりそうだ。

 昨日の日経平均は20400円処での下げ渋りがみられる中、大引けにかけては切り返す展開となり、結局は20500円を挟んでのもち合いとなった。セクターで見ても前日に売られていた電力ガスが上昇するなど、リバランスの商いが中心とみられる。基本的にはリバランスの商いが続くことになろうが、ハイテク株が反発をみせてくるようだと、安心感につながることになる。また、昨日決算を発表した信越化<4063>についてもコンセンサスを上回っており、センチメントを明るくさせよう。

 もっとも、引き続き米連邦公開市場委員会(FOMC)や米中両政府が開く閣僚級の貿易協議など重要イベントの結果待ちとなろう。その中で主力処はインデックス売買の影響を受けやすく、個人主体の資金は中小型株に向かいやすい。資金の逃げ足は速いと考えられるが、決算が評価される企業への資金流入は目立っており、決算を手掛かりとした日替わり物色が活発化しそうだ。


<AK>

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