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日経平均は大幅続伸、まずは2万円回復も持ち高の越年はしにくい状況


 日経平均は大幅続伸。722.62円高の20049.68円(出来高概算約7億0966万株)で前場の取引を終えた。前日の米国市場では、クリスマスイブの大幅下落を受けて買い戻しが広がるなか、ホリデーシーズンの活況も伝わって小売セクターが選好されたほか、原油相場の上昇も好感され、NYダウは1000ドルを超える上昇となった。シカゴ日経225先物清算値は大阪比635円高の20025円となり、東京市場には朝方から幅広い銘柄に買いが先行し、日経平均は節目の20000円を回復している。その後は、上海総合指数をはじめとしたアジア市場の戻りも鈍いなか、20000円を超える水準では値がさ株に対する利益確定売りも出ており、朝方の買い戻しが一巡した水準から一段上値を追う動きには乏しかった。

 東証1部の値上がり銘柄数は2100銘柄を超えており、全体の99%超に達している。指数インパクトの大きいところでは、ファーストリテ<9983>やソフトバンクG<9984>が、2銘柄で日経平均約74円分の押し上げ要因となった。セクターでは、東証33業種全てがプラスに。
ファーストリテは、指数寄与度の高い銘柄として全体株高の流れに乗る格好となっているが、暖冬の影響で国内ユニクロ事業が落ち込むとみている国内証券による投資判断引き下げ観測が伝わり、前引けにかけて上値は重くなっている。

 米アマゾンが今年の年末商戦での売上が過去最高に達したと発表するなど、米国の年末商戦が非常に好調であることが明らかになり、いったんは投資家心理の回復につながっている。しかし、米国の一部政府機関の閉鎖は長期化の様相を見せるなど、来年に向けて楽観的な見方が維持できるかどうかにはまだ不安が残る。また、年明けにはトランプ大統領がパウエル連邦準備制度理事会(FRB)議長と一対一による会談の可能性も報じられており、動向を見極めたいとする向きも多くみられる。

 225先物・日経平均ともに12月の下落局面に入ってからの価格帯別売買高では、商いの集中するレンジが21200円処に位置しており、この水準を前にした戻り売り圧力も意識されている。国内では今週末から年明け1月3日まで6日間に渡る年末年始休暇入りを控える一方で、米国市場は元旦が休日となる以外は通常取引となる。2日からは多くの海外市場関係者も復帰し、出来高も回復してくるだろう。こういったカレンダー事情もあり、ポジションを保有したまま越年(オーバーイヤー)することに対する警戒感は依然として根強いとみられる。
(雲宮 祥士)


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