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日経平均は続伸、アジア株高や円安を背景に買戻しの動き


 日経平均は続伸。178.85円高の22734.28円(出来高概算6億6242万株)で前場の取引を終えた。20日の米国市場では、朝方は前日の株価下落を受けた自律反発狙いの買いが先行したものの、経済フォーラムでパウエルFRB議長が利上げ継続への正当性を主張したことで米国債利回りが上昇し、上値は限られた。シカゴ日経平均は大証比変わらずの22480円で引けており、そちらにサヤ寄せする格好から本日の東京市場では売りが先行。前場半ばごろより為替相場が1ドル=110.50円と前日日中比円安方向に振れたことにより、輸出関連銘柄中心に買い戻しの動きがみられたことから、直後に日経平均はプラスへと転じ、最終的には上げ幅100円を超えた状態で前場の取引を終えた。

 東証1部の値上がり数は1000を超えており、全体の50%程度を占めている。セクターでは、機械、医薬品、鉱業、石油石炭製品が堅調。一方で、パルプ紙、銀行業は軟調となった。

 昨日に引き続き中国をはじめとするアジア株高を背景に、足元の米中を巡る貿易摩擦への懸念から売りポジションを取った短期筋による買い戻しの動きが観測されている。これにより、日経平均は抵抗線として意識されていた25日線水準の22600円処を上抜けてきており、目先は23000円が次のターゲットとなろう。一方で、前引け時点のNT倍率は12.93と、2000年以降最高水準となっていることから、相場全体としての力強さには欠けていることが意識される。今後一段の上昇には、米長期金利が上昇しているにも関わらず足元軟調なメガバンク株や、新ゲームなどの材料出尽くしで上半期の業績懸念などが強まっている任天堂<7974>などといった時価総額上位銘柄の上昇を待つ格好となろう。

 後場も2銘柄で前引け時点で日経平均を約75円程度も押し上げたファーストリテ<9983>やソフトバンクG<9984>などをはじめとしたインデックスに絡んだ商いが中心となるなかで、物色対象はナスダックの最高値更新を背景とした値がさハイテク株や内需ディフェンシブセクターに限られてこよう。
(雲宮 祥士)


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