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日経平均は続伸、1996年12月6日以来の21000円が射程に


 日経平均は続伸。97.29円高の20978.56円(出来高概算7億9000万株)で前場の取引を終えた。20900円を回復して始まった日経平均は、その後20980.92円まで上げ幅を広げた。これにより2015年6月24日のザラバ高値(20952.71円)を突破し、1996年12月5日(20976.54円)以来の高値を更新した。米株高や原油相場の上昇、また、衆院選の世論調査では与党の優勢が伝わっており、「アベノミクス加速」への可能性が相場を押し上げている。

 セクターでは精密機器、情報通信、陸運、海運、その他金融が上昇。半面、鉱業、石油石炭、保険、非鉄金属、銀行が冴えない。東証1部の騰落銘柄は値上がり数が1200を超えており、全体の6割を占めている。指数インパクトの大きいところでは、ソフトバンクG<9984>、ファナック<6954>、東エレク<8035>の3銘柄で日経平均を約64円押し上げている。

 日経平均は2015年6月のザラバ高値をクリアしたことにより、2012年12月の第2次安倍内閣発足後の最高値を明確に突破した。1996年12月6日(21001.90円)以来の21000円が射程に入ってきた。米FOMC議事録では当局者の大半が年内の利上げについて支持する見方を示しているなか、年内の追加利上げへの思惑が高まっている。米国市場では12日から金融機関の決算発表が予定されており、決算内容次第ではメガバンクや保険セクターへの物色に波及しよう。

 その他、衆院選では「最も可能性が高い結果」として、連立与党による議席過半数維持を市場が期待しているとみられるなか、各メディアの調査結果は「アベノミクス加速」への思惑に向かわせ、先高期待が高まりやすい。日経平均の21000円目前で売り買いが交錯する可能性があるが、明日にSQを控えているなか、SQでの21000円到達が意識される。一方で、北朝鮮情勢への警戒も根強く、手掛けづらさもありそうだ。
(村瀬智一)


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