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【セミナーレポート】 省エネ適合義務化で懸念される断熱の施工不良 「努力義務」から「義務化」へ。工務店の訴訟リスクが高まる中、 アンケートでは7割が現場での断熱材の施工不良を確認


株式会社デコスと日本セルロースファイバー断熱施工協会は、断熱施工不良の問題に焦点を当てたオンラインセミナーを開催しました。2025年4月から省エネ基準が義務化され、断熱施工不良に対する法的責任が強まる中、断熱施工の精度向上とトラブルへの迅速な対応が住宅事業者に求められています。セミナーでは、結露が原因で約3000万円の修繕が必要になったトラブル事例も紹介。アンケート結果から、多くの工務店が現場で断熱施工不良を確認していることが明らかになり、対応にばらつきが見られます。デコスは、責任施工と品質担保の実現に注力し、内部結露被害20年保証制度を導入しています。

●新聞紙を主原料としたセルロースファイバー断熱材「デコスファイバー」の製造・販売・施工を行う株式会社デコス(本社:山口県下関市、代表取締役:安成信次)と、同社が所属する日本セルロースファイバー断熱施工協会(以下、JCA)は、2025年5月15日(木)、断熱・気密・結露トラブル対応のスペシャリストであり、JCAテクニカルアドバイザーを務める古川繁宏氏を講師に迎え、工務店向けのオンラインセミナーを開催しました。本レポートでは、当日の講演内容と参加者アンケートの結果をご紹介します。セミナー内容の詳細をご希望の方は、ぜひお問い合わせください。

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●●●●●●●●●●●●●3000万円の修繕を行ったトラブル事例の調査の様子

省エネ適合義務化で高まる訴訟リスクと結露トラブル
 2025年4月より、省エネ基準の適合が「努力義務」から「義務化」へと変わりました。従来、省エネ法に基づく断熱施工の瑕疵について法的責任を問われることは稀でしたが、義務化により今後は工務店の施工不良に対する法的責任が問われる可能性が高まっています。
 断熱工事における施工不良は、壁紙のカビの発生といった表面的な問題から、建物の耐久性を損なう深刻な問題まで多岐にわたります。多くの事例では「表面結露」「内部結露」「夏型結露」のいずれかが関係しており、それぞれに異なる発生メカニズムがあります。セミナーでは、それらの仕組みや、実際のトラブル事例について、調査から修繕に至るまでを詳しく紹介しました。

断熱の施工不良とは…
本来なら隙間なく充填されているはずの断熱材が何らかの理由により欠損している状態。断熱欠損が生じるとそこから熱が出入りして本来の断熱性能を発揮できなくなる他、結露やカビを発生させる原因となります。


「天井が腐って落ちてくる?」──3000万円の修繕に発展した断熱施工不良トラブル
今回のセミナーでは、古川氏より、省エネ基準適合義務化に伴いリスクが高まる「断熱施工不良」の実例として、実際に発生した深刻な結露トラブルが紹介されました。
ある住宅では、外断熱部分の外壁が波打ち、小屋裏には屋根からの結露水の跡が確認されるなどの異常が発生。施主は「天井が腐って落ちてくるのではないか」との不安を抱き、住宅紛争処理機関へ相談。建設会社との調停に発展しました。

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●●●●●●●●●●●●●●●断熱材からの結露水で腐った屋根部分

当該建設会社はフランチャイズ工法に基づいて施工を行っていたものの、原因の特定には至らず、古川氏に調査を依頼。その結果、工事中に雨水が断熱材に侵入し、排出されないまま施工されたことで、初期段階から内部結露が発生していたことが判明しました。加えて、通気計画が不十分だったため、水蒸気が逃げ場を失い、結露の進行を助長していたことも明らかになりました。
この調査結果を受け、屋根や外壁の解体を含む大規模な修繕工事が5か月以上にわたり実施され、修繕費用は約3000万円に達しました。結露トラブルは発見や原因特定が難しく、責任の所在も曖昧になりやすいため、対応が後手に回るケースが少なくありません。そうした中で、本事例は建設会社が誠実に対応した希少なケースといえます。
断熱施工に対する法的責任が強まる中、住宅事業者には、設計や施工精度の向上はもちろんのこと、トラブル発生時における適切かつ迅速な対応も求められる時代となりました。

訴訟リスクが高まるものの、住宅事業者の7割が現場での断熱材の施工不良を確認
 このように断熱工事における施工不良が大きな問題に繋がる可能性がある中、今回のセミナー参加者を対象としたアンケートでは、「実際の現場で断熱材の施工不良を見たことがあるか」という質問に対し、67%が「ある」と回答しました。また、「省エネ適合義務化への対策は万全か」という質問に対しては、40%が「はい」と回答した一方、18%は「これから対応する」としており、対応状況にはばらつきが見られました。加えて、39%の回答者が部材の変更(検討中を含む)を行っていることから、省エネ義務化に向けた取組みが進んでいることも明らかとなりました。

【調査概要】
調査方法:WEBアンケート
回答数:108件
対象:住宅事業者
実施日:2025年5月15日(木)



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「断熱は施工が命」──責任施工による品質担保と内部結露被害20年保証制度
今回、セミナーおよびアンケート結果から、断熱工事における施工精度の重要性が今後ますます高まることが示されました。
 一般的な断熱材では、現場の大工職人が施工を行うケースが多い中、デコスでは責任施工体制を採用しており、全国の施工代理店にて、断熱施工技術者認定を受けた職人が施工を担当しています。これにより、設計時の断熱性能を確実に再現できるだけでなく、木造住宅内部結露被害20年保証制度を導入しています。
 省エネ意識の高まりとともに、今後も適切な断熱施工の重要性を発信し続けてまいります。

セルロースファイバー断熱材とは…
新聞紙を主原料とする綿状の木質繊維系断熱材です。綿状にすり潰した新聞紙にホウ酸・ホウ砂、はっ水材を加えて混ぜて作られ、断熱性だけでなく、調湿性・吸音性・防火性などにも優れているのが特長です。石油燃料を使用せず、電気エネルギーのみを用いて製造され、熱(溶解・乾燥)、水(洗浄・冷却)なども一切使用しないため、他の断熱材に比べ製造時のエネルギー消費量が極めて少なく、環境負荷の低い断熱材です。

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<会社概要>
企業名    :株式会社デコス            設立 :1974年 8月 30日
代表者    :代表取締役 安成信次         資本金 :30,000,000 円
本社所在地  :山口県下関市菊川町田部155-7    従業員数 :24名
事業内容   :断熱材製造販売・施工、FC事業
ホームページ :https://www.decos.co.jp/

【報道関係者 お問い合わせ】
デコス 広報事務局
担当:川崎(090-2401-4914)福土(080-6538-6292)
E-mail: pr@netamoto.co.jp  TEL:03-5411-0066  FAX:03-3401-7788



配信元企業:株式会社デコス
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