セルラー通信を提供するデバイスでは、eSIMの定着が進んでいます。しかし、現在のところ、大多数のスマートフォンを含むこうしたデバイスの多くは、セルラー・ネットワークに接続するために必要なすべての属性と機能を搭載したプラスチック製SIMカードを使用しています。eSIMは、プラスチック製SIMに代わるものとして設計され、デバイスを特定のモバイル・ネットワーク事業者に接続するためのプロファイルがプロビジョニングされています。
堅牢、セキュア、コンパクト
SARA-R500Eに組み込まれているeSIMは、製品開発者とエンドユーザーに大きなメリットをもたらします。eSIMは標準的なプラスチック製SIMカードよりも堅牢であり、取り外すことができないため盗難防止にもなり、デバイスのセキュリティが向上します。プラスチック製SIMカードのセットや接続に必要な部品が不要であるため、デバイスの小型化、BOM（部品表）の削減、製造の簡素化が可能です。さらに、SARA-R500Eは、モジュール、データ・プラン、SIMを一社で提供することにより、調達を合理化します。
「SARA-R500EはeSIMがモジュール内部に統合されているため、デバイス・メーカーにとってはロジスティクスが大幅に簡素化されます。お客様は、接続をアクティベートし、u-blox Thingstream IoTサービス配信プラットフォームを介してニーズに最適なデータ・プランを選択するだけです。特に、モバイル・ネットワーク事業者と専用のデータ・プランを締結するには小規模なお客様の場合は、他社に引けを取らない弊社のデータ・プランをご活用いただけます」と、ユーブロックスのセルラー・プロダクト・センター、プロダクト・マネージャーのSamuele Falcomerは語っています。
堅牢性が求められるアプリケーションに最適
SARA-R500EモジュールのeSIMはエンドユーザーが手作業で挿入する必要がないため、IP67やIP68といった厳しい基準を満たす密封性の高いデバイスの設計も可能にします。つまり、このモジュールは、スマート・メーターや監視カメラ、環境センサーなど、堅牢性が求められるIoTアプリケーションに最適です。
また、セルラー・データの転送に必要な帯域幅を削減するu-blox MQTT Anywhereサービスを利用できるオプションも用意されており、コストと電力の削減が可能です。リアルタイムGNSSアシスタンス・データのAssistNow、セルラー・ネットワークを使用して測位を行うCellLocateなど、u-blox IoT Location-as-a-serviceポートフォリオもご利用いただけます。
SARA-R500Eは、SARAファミリーのすべてのモジュールとピン互換性があり、SARA-R5 ATコマンド・インターフェイスを使用しているため、既存の設計への組み込みが容易です。
SARA-R500Eの初回サンプルの提供開始は9月を予定しています。
ユーブロックスについて
スイスのユーブロックス社（SIX:UBXN）は、自動車、産業、および消費者市場におけるポジショニングとワイヤレス通信の世界的なテクノロジーリーダーであり、信頼性の高いソリューション、サービスおよび製品により、人や車両、機械の正確な位置を特定、セルラー・ネットワークおよび短距離ネットワークを介してワイヤレスでの通信を可能にします。チップ、モジュール、安全なデータサービスと幅広いポートフォリオを備えたu-bloxは、顧客がIoT （Internet of Things） の革新的で信頼性の高いソリューションを迅速かつコスト効率よく開発できるようにする独自のポジションを築いています。スイスのタールヴィルに本社を置き、ヨーロッパ、アジア、米国にオフィスを構えています。詳細についてはwww.u-blox.comをご覧ください。
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