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思春期のゆらぎを主題にした紙版画、期待の新鋭が40数点を一挙展示



〈制服という皮膜の「内と外」が主題〉

 憂いのある繊細なニュアンスの少女像を描き続ける黒田阿未氏は、2014年に美大研究生を修了したばかりの新鋭です。セーラー服をまとっている少女たちの姿は、彼女自身の思春期を主題に込めたモチーフであり、分身でもあります。制服はあいまいな自我と社会とをかろうじて分け隔てる皮膜であり、そのなかに収められることのうっすらとした窮屈感やコンプレックスを、彼女は描画のなかに静かに生々しく滲ませながら、見るものたちへも同じ問いを投げかけているかのようです。
 制作は、ドライポイントプレートや厚紙で自作する版に、ニードルで点描・線画し表面をはがしたりニスなどを塗って凹凸を作ったのちプレス機で刷りあげる紙版画が主体。グラフィカルな画面構成も巧みで、時に絵具による着彩、木版画手法も援用して作られる作品は1点ずつディテールが異なり、紙版画の領域を超える耽美的な深い美しさがあります。美大在学中より各種のコンクールで注目を集め、グループ展では絵を雑貨などへ柔軟に展開する高いセンスでも好評を得てきました。

〈作品集、立体や雑貨類も多数販売〉

 本展は、彼女にとって約1年ぶりとなる本格的な個展です。「漠然とした不安感」を抱えながら、「光をも通すことができるような」何者にもなりうる少女の揺らぐイメージをタイトルに込めています。学生時代の創作を超えて新たな表現を成熟させつつある近作を中心に、40号や掛け軸作品、小作品まで40点あまりを展示・販売いたします。また、本展のために制作される作品集、マトリョーシカや絵皿、トートバッグ、Tシャツなどの雑貨類も多数、紹介・販売いたします。

【開催概要】
タイトル : 黒田阿未 透明な少女
会期 : 2015年9月18日(金)~ 30日(水)
開館時間 : 11:00~19:00 最終日のみ~18:00 木曜休廊

【会場】
GALLERY SPEAK FOR
150-0033 東京都渋谷区猿楽町28-2 SPEAK FOR 2F
T.03-5459-6385 F.03-5459-6386
開廊時間:11AM-7PM 最終日のみ6PMまで 
休廊:毎週木曜日・年末年始

【アーティストについて】
黒田阿未(くろだあみ)アーティスト
1991年、富山県生まれ。東北生活文化大学生活美術学科在学中より、おもに板紙凹凸版による版画を中心に創作活動を始める。第10回「デザイングランプリ TOHOKU 2009」にて学生部門最優秀賞を、また「宮城県芸術祭 第1回絵画公募展」(2012年)にて宮城県芸術協会賞(グランプリ)を受賞し注目を集めた。2014年、同学科研究生を修了し富山県を拠点に活動中。最近の個展に「ホームルーム」(2013年、仙台・Art room Enoma)「揺れるスカートの記憶」(2014年、銀座・十一月画廊)がある。
http://a-kuroda.petit.cc

【ギャラリートーク開催】
2015年9月18日(金)18:30~19:00
作品解説=黒田阿未 聞き手=石川真衣(版画家)

【本件に関する問い合わせ先】
合資会社サブライム(GALLERY SPEAK FOR担当=吉田)
電話03-3406-8605
http://www.galleryspeakfor.com/




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