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小児麻酔中においてMasimo SedLine®脳機能モニタリングが重要な利点をもたらすことが新たな研究で明らかに


最新の研究により、マシモのEEGガイド下麻酔が手術を受ける小児の麻酔管理を改善することが示されました。EEGガイドを使用したことで、一般的に使用される揮発性麻酔薬であるセボフルランの投与を減らし、小児麻酔覚醒時せん妄(PAED)の発生率が顕著に低下しました。具体的には、PAEDの発生率が14%低下し、患者は53%早く意識を回復しました。その結果、術後回復室(PACU)からの退室時間が48%短縮され、一人当たり最大920ドルの医療費が削減されると推定されています。この技術は、保護者への安心感を提供しながら、麻酔薬への曝露を最小限に抑え、麻酔の安全性と効率を向上させる可能性があります。


マシモのテクノロジーを用いたEEG(脳波)ガイド下麻酔は、セボフルラン曝露を最小限に抑えることで小児麻酔覚醒時せん妄を顕著に抑制し、覚醒および退室までの時間と医療費を大幅に削減

スイス、ヌーシャテル--(BUSINESS WIRE)--(ビジネスワイヤ) --マシモ(NASDAQ:MASI)は、医学誌「JAMA Pediatrics」に掲載された無作為化臨床試験の結果を発表しました。同誌にて、東京女子医科大学の長坂安子医師およびその他医師らは、「Masimo SedLine®脳機能モニタリング」を用いたEEGガイド下麻酔が、手術を受ける小児の麻酔管理を改善することを実証しました。1研究者らは、SedLineの使用により、小児患者の麻酔維持に必要な吸入麻酔薬(セボフルラン)の通常の使用量が大幅に減少し、薬剤への曝露が低減されたことを明らかにしています。結果では、患者は一般的に回復時にみられる混乱、興奮、幻覚などの症状である小児麻酔覚醒時せん妄(PAED)の発生率が大幅に低下しました。従来の方法と比較して、SedLineでモニタリングされた小児はより早く意識を回復し、安全に術後回復室(PACU)から退室できるまでの時間も短縮されました。研究者らは、この時間短縮がさらなる医療費削減につながる可能性があると指摘しています。まとめとして、研究者らはMasimo SedLineが小児麻酔をより安全かつ効率的に、そして費用対効果の高いものにするのに役立つと結論づけました。






SedLineでモニタリングされた小児は、セボフルランの曝露が平均で1.4MAC時間分少なくなり、PAEDの発生率は14%低下しました。平均して、彼らは53%早く意識を回復し、PACUからの退室も48%早まりました。この時間短縮により、1人あたり約240ドルから920ドルの医療費が削減されると推定されました。


PAEDは小児麻酔において頻繁に発生する臨床的に重要な合併症であり、2小児患者、保護者、および医療従事者に一時的な苦痛をもたらすことがよくあります。術後に見られる否定的な行動の一部は、数週間から数か月にわたって持続することもあります。3セボフルランガスのような一般的に使用される揮発性麻酔薬への曝露は、PAEDの一因となることが示されています。4現在の標準的な治療法では、小児麻酔の維持に固定量である1.0最小肺胞濃度(MAC)のセボフルランが使用されていますが、著者らはそれが過剰である可能性があると指摘しています。5長坂医師とそのチームは、両側のEEG、詳細にはMasimo SedLineによって表示される波形およびマルチテーパー密度スペクトル配列(DSA)スペクトログラムを用いてセボフルランの滴定を行うことで、適切な鎮静を誘導・維持するために必要な量を減らし、結果としてPAEDの発生率を低下させることができると仮定しました。


本研究では、日本最大の小児病院で全身麻酔が30分以上必要な選択的手術を受ける予定の1歳から6歳の小児を実験群(n=91)へ無作為に割り当てました。同実験群では、Masimo SedLineによって麻酔をガイドし、対照群(n=86)では標準的な方法(セボフルラン1.0MACの固定用量)によって麻酔を管理しました。研究者らは、各患者におけるセボフルランの曝露量、および挿管、抜管、PACUへの到着・退室、麻酔からの覚醒といった重要なイベント間の経過時間を記録しました。すべての患者は、治療群の割り当てを知らされていない臨床医によって、標準的なスケールを用いてPAEDの評価を受けました。


研究者らは、PAEDの発生率がSedLine群では有意に低く、対照群の患者35%に発生したのに対し、SedLine群では21%であったことを明らかにしました(p=0.04)。SedLine群の患者は、平均で1.4MAC時間分少ないセボフルランに曝露され、曝露量が大幅に低減されました。彼らは平均で3.3分早く抜管され、21.4分早く意識を回復し、16.5分早くPACUから退室しました。研究者らは、手術室およびPACUでの滞在時間が約20分短縮されたことにより、1症例あたり240ドルから920ドル(米ドル)の医療費削減につながる可能性があると推定しました。


著者らは次のように結論づけました。「EEGガイド下による全身麻酔の管理は、セボフルランの曝露および小児麻酔覚醒時せん妄を減少させ、より早い覚醒と、術後回復室における滞在時間の短縮につながりました。この結果は、導入時の高濃度セボフルランの使用に続いて、維持のために常用される1.0MACのセボフルランが過剰である可能性を示唆しています。」


また著者らは、「EEGモニタリングによって、医療従事者が小児の麻酔薬への曝露を減らし、最小限に抑える努力を積極的に行っていることで、保護者に安心感を与えることができる可能性もある」とも指摘しました。


EEGガイド下麻酔が手術を受ける小児に与える影響を調査した初期の類似研究である2022年にLongらが行った研究では、SedLineでモニタリングされた小児患者において、バースト抑制と呼ばれる深い脳活動停止のEEGパターンが有意に少なかったことが明らかになりました。バースト抑制は、術後せん妄を含む有害な転帰とも関連していることが知られています。6


東京女子医科大学麻酔科学教授であり、本研究の責任著者である長坂安子医師は、次のように述べました。「手術を受ける小児にとって全身麻酔は必要不可欠ですが、保護者の方々は子どもが麻酔薬に曝露されることに対して不安を抱くことがあります。EEGガイド下麻酔管理などといった現代の医療技術によって麻酔薬への曝露を最小限に抑えることが可能となり、PAEDの発生率を低下させ、より早い覚醒および意識回復を促進できることを説明することで、安心していただけるようになりました。」


長坂医師は続けて次のように述べました。「麻酔の量を増やして深度を高めることは、比較的簡単に習得できるという点を認識することが重要です。一方で、麻酔を安全に減量するための自信と技術を身につけるには、より深い理解が求められます。私たちの研究結果は、現在の一般的な臨床慣行を改善するうえで大きな前進となることが期待されており、将来的には、全身麻酔中のEEGモニタリングを義務化するためのガイドライン策定につながる可能性があります。しかし、EEGガイド下麻酔に関する包括的な研修は、麻酔医療の現場全体にとって極めて重要な次のステップと位置づけられるべきです。」


フィラデルフィア小児病院の担当麻酔科医で、ペンシルベニア大学ペレルマン医学大学院麻酔集中治療医学教授でもあるディーン・クルト医師は、次のように付け加えました。「長坂医師らによる本研究は、小児には必要以上の麻酔薬が投与されており、それが悪影響をもたらしているという、世界中の小児麻酔科医が次第に認識しつつある事実を裏付けるものです。著者らが示したように、SedLineのEEGデータは、医師による各小児への正確な麻酔薬の投与を可能にし、治療成果の向上にも寄与します。」


@Masimo | #Masimo


参考文献



  1. Miyasaka K, Suzuki Y, Brown E, Nagasaka Y。EEGガイド下のセボフルラン滴定と小児麻酔覚醒時せん妄。JAMA Pediatrics。2025年4月21日。DOI:10.1001/jamapediatrics.2025.0517。


  2. Cole JW、Murray DJ、McAllister JD、Hirshberg GE。小児における覚醒時の行動:麻酔後に見られる興奮および不穏の発生率の定義。Paediatr Anaesth。2002年;12巻5号:442-447。DOI:10.1046/j.1460-9592.2002.00868.x。


  3. Davis L、Qi TS、Ng A。覚醒時せん妄:管理におけるEEGの活用に重点を置いた概要。Anest Pain Med。2024年;19巻(Suppl 1):S87–95. DOI:10.17085/apm.24013。


  4. Mason KP。小児覚醒時せん妄:文献の包括的レビューと解釈。Br J Anaesth.2017年;118巻3号:335–343. DOI:10.1093/bja/aew477。


  5. Goddard N、Smith D。意図しない覚醒と麻酔深度のモニタリング。Contin Educ Anaesth Crit Care Pain。2013年;13巻6号:213–217。


  6. Long MHY、Lim EHL、Balanza GA、Allen JC、Purdon PL、Bong CL。小児におけるEEGガイド下麻酔管理と標準的麻酔管理におけるセボフルラン必要量の比較:無作為化対照試験。J Clin Anesth。2022年6月27日。DOI:https://doi.org/10.1016/j.jclinane.2022.110913


マシモについて


マシモ(NASDAQ:MASI)は、グローバルな医療テクノロジー企業です。同社は、革新的な測定技術、センサー、患者モニター、自動化および接続ソリューションなど、業界をリードする多様なモニタリング技術を開発・製造しています。私たちの使命は、暮らしを向上させ、患者の転帰を改善し、医療費を削減するとともに、非侵襲的モニタリングの適用範囲を新たな領域や用途へと拡大することです。1995年に導入されたMasimo SET®Measure-through Motion and Low Perfusion™パルスオキシメトリは、100件を超える独立かつ客観的な研究(www.masimo.com/evidence/featured-studies/feature)において、他のパルスオキシメトリ技術を上回る性能を示してきました。Masimo SET®は、世界中で年間2億人以上の患者に使用されていると推定されており、2025年のNewsweek世界最高の病院ランキングで上位10施設すべてにおいて、主要なパルスオキシメトリ機器として採用されています。マシモおよびその製品に関する詳細情報は、www.masimo.comをご覧ください。


将来見通しに関する記述


本プレスリリースには、1995年私募証券訴訟改革法に関連して、1933年証券法第27A条および1934年証券取引所法第21E条により定義される将来見通しに関する記述が含まれています。将来見通しに関する記述とは、過去の事実に関する記述ではなく、将来において当社が予想し、信じ、または見込んでいる活動、出来事、または展開に関する記述を指します。これらの将来見通しに関する記述には、他にも、SedLineの性能が、小児麻酔覚醒時せん妄の発生率、より早い覚醒、意識回復、または医療費の削減、手術を受ける小児への麻酔管理における小児麻酔科医によるSedLineテクノロジーの採用率、過去の事実や上記に関連する前提の記述に厳密には関連しないその他事項など、特定の成果を達成するかどうかに関する記述が含まれます。これらの記述は、多くの場合、「予想する」、「信じる」、「継続する」、「〜しうる」、「見積もる」、「期待する」、「意図する」、「〜かもしれない」、「継続中の」、「機会」、「計画」、「可能性」、「予測する」、「予報する」、「見込む」、「求める」、「〜すべきである」、「〜する予定である」、「〜するだろう」といった語句や、これらの否定形、または類似の表現やその変化形によって特定されますが、こうした語句が含まれていない場合でも、その記述が将来見通しに関するものでないとは限りません。これらはすべて予測が困難であり、その多くは当社の管理の及ばないものであるため、実際の結果が将来見通しに関する記述で示された内容と大きく異なり、不利な影響を及ぼす可能性があります。その要因には、当社が製品および技術を販売している市場の競争が非常に激しいこと、規制当局の承認を取得する能力、当社の現在または将来の製品や技術が採用されないことも含みますが、それに限られないさまざまなリスクが含まれます。また、これには、当社が米国証券取引委員会(「SEC」)に提出した最新のForm 10-KおよびForm 10-Qをはじめとする、直近の定期報告書の「リスク要因」セクションで説明されているその他の要因も含まれます。これらの報告書はすべて、SECのウェブサイト(www.sec.gov)にて無料でご覧いただけます。将来見通しに関する記述は、将来の業績を保証するものではありません。当社は、将来見通しに反映された期待が合理的であると考えていますが、その期待が正しいと証明されるかどうかは不確かです。本プレスリリースに含まれるすべての将来見通しに関する記述は、上記の注意喚起によりすべてにおいて明確に限定されています。これらの将来見通しに関する記述は本プレスリリース発行時点のものであり、過度に依拠しないようご注意ください。当社は、これらの記述や、SECに提出した最新の報告書に含まれる「リスク要因」について、新たな情報、将来の出来事、またはその他の理由であっても、更新、修正、または明確化する義務を負うものではありません。ただし、適用される証券法により義務付けられている場合を除きます。


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