CHICAGO--(BUSINESS WIRE)--(ビジネスワイヤ) --キュリRMBキャピタル(以下「キュリRMB」といいます。)は、日本航空電子工業株式会社(コード番号6807、東証プライム、以下「JAE」といいます。)において実施されている自己株式の公開買付け(以下「本件公開買付け」といいます。)が、JAE及び本件公開買付けに応募予定の日本電気株式会社(コード番号6701、東証プライム、以下「NEC」といいます。)双方の一般株主の利益にならないと考えるため、両社に対し、本件公開買付けを中止すること、及び他の買収提案を再検討することを求めます。
2024年2月15日付JAEプレスリリースによると、JAEは「過去に当社に対する複数の買収提案があったことは事実」であると、他者より複数の買収提案があったことを認めました。仮に、当該複数の買収提案の中に、NECの保有するJAE株式の一部または全部、更にはそれらを含むJAEの発行済株式全てを取得するといった具体的な提案があったのであれば、JAE取締役会はそういった提案を真摯に検討するべきです。また、NEC取締役会も、当該複数の買収提案の中に、仮にNECが保有するJAE株式の一部または全部を本件公開買付けで提示された価格以上の株価で買い取るという提案があったのであれば、同社及び同社の一般株主の利益のために、当該提案を真摯に検討するべきです。
しかしながら、これまでの両社が開示している情報、および報道に鑑みると、JAE、及びNECがそういった真摯な検討を行ったのかについて疑義があるとキュリRMBは考えます。
さらに、キュリRMBは、本件公開買付けについて、特に非財務情報の観点からJAEおよびNEC経営陣と一般株主との間に利益相反があった可能性を問題視しています。
すなわち、JAEの現取締役のうち、中村哲也氏(以下「中村氏」といいます。)はNEC出身です。さらに、JAEの元代表取締役であり、2011年よりJAEの相談役となっている篠崎雅美氏(以下「篠崎氏」といいます。)は、NECの元専務取締役です。
それゆえ、中村氏及び篠崎氏が、自らの取締役及び相談役としての地位を保全するという自己の利益を図るために、NECの経営陣に対し、当該買収提案を拒絶するように働きかける潜在的な利益相反の可能性があることは否定できないとキュリRMBは考えています。
現に、JAEが、2024年1月29日に公表をしたプレスリリースにおいて、NECの執行役を兼任している田熊範孝氏が、本件公開買付けの審議及び決議に参加していない旨の記載はありますが、中村氏及び篠崎氏が、本件公開買付けの検討過程に関与していない旨の記載は見当たりません。
また、NECが、2024年1月29日に公表したプレスリリースにおいて、他者からの買収提案があった事実及び同買収提案について検討をした過程について全く記載がなく、さらには、本件公開買付けへの応募を決定するまでの意思決定過程についても具体的な記載が一切ないため、中村氏及び篠崎氏の影響に対する適切な措置が講じられていなかった可能性があるとキュリRMBは考えます。
上記の潜在的な利益相反の問題がある以上、NECは、中村氏及び篠崎氏がNECの現経営陣に対し不当な影響力を行使することを防止するために、少なくとも、社外取締役等を委員とする特別委員会を設置し、本件公開買付けへの応募及び他者からの買収提案について真摯な検討を行うべきであったとキュリRMBは考えます。
キュリRMBはJAE、NECに対し以下のことを求めます。
(1)本件公開買付けを中止すること
本件公開買付けに関しては、JAE及びNECが十分な情報開示をしなかった結果、また、JEAおよびNECの経営陣の間にある密接な人的関係に起因する利益相反関係を排除する措置がとられなかった結果、JAE、及びNECに対する株式市場、投資家からの信用は大きく傷ついたとキュリRMBは考えます。それゆえ、JAEは、本件公開買付けを中止するべきです。また、NECは、本件公開買付けへの応募を中止するべきです。
(2)「複数の買収提案」について再度検討すること
JAE、及びNECは、過去にあったとされる複数の買収提案について再度検討するべきです。そのために、一般株主と利益相反関係のない独立した委員で構成される特別委員会を設置し、外部のリーガル及びフィナンシャル・アドバイザーを採用し、より精緻な検討を行った上で、それぞれの一般株主にとって最善と思われる提案を採用するべきです。
(3)適切な情報開示をすること
仮に、JAEが本件公開買付けを中止せず、JAE、及びNECが「複数の買収提案」について、再度検討をしない場合には、まずは、当該「複数の買収提案」の内容、及びこれまでの検討過程を全て公開した上で、如何なる理由により、JAE、及びNECが当該買収提案に応じなかったのか、真摯に説明をするべきです。
JAE、及びNECが、株主に対し適切な説明責任を果たさないまま本件公開買付けを強行することは、JAE、及びNECの信用を著しく傷つけ、企業価値を大きく損なう行為であるとキュリRMBは考えます。
仮に、JAE、及びNECが上記(1)から(3)の措置を取らない場合には、キュリRMBはNECの取締役会において「複数の買収提案」に関し、真摯な検討が行われていたか否か等を確認するために、裁判所に対し取締役会議事録の閲覧謄写許可申立てをすることを検討します。そのうえで、取締役らの責任追及についても検討します。
キュリRMBキャピタルについて
キュリRMBキャピタルは米国シカゴに本社を置き個人富裕層や機関投資家を顧客に持つ独立系の投資助言会社です。当社は、ウェルスマネジメント、ファミリーオフィス支援、アセットマネジメント、退職金プランコンサルティングなどのサービスを提供しています。当社のアセットマネジメント事業は、長期・集中・アクティブ運用を旨とし、世界各国の様々な時価総額の企業に投資しています。詳細はrmbcapital.comをご覧ください。
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