- 売上高は75億ドル(前四半期比10%増、前年同期比28%増)
- 海外の売上高は59億ドル(前四半期比13%増、前年同期比26%増)
- 北米の売上高は15億ドル(前四半期比横ばい、前年同期比37%増)
- GAAP 1株当たり利益は0.63ドル(前四半期比6%減、前年同期比62%増)
- 特別費用・利益を除く1株当たり利益は0.63ドル(前四半期比26%増、前年同期比75%増)
- 営業活動によるキャッシュフローは16億ドル、フリーキャッシュフローは11億ドル
- 取締役会は1株当たり0.175ドルの四半期現金配当を承認
ヒューストン--(BUSINESS WIRE)--(ビジネスワイヤ) -- シュルンベルジェ・リミテッド(NYSE:SLB)は本日、2022年第3四半期の業績を発表しました。
第3四半期業績
(単位:100万、ただし1株当たりの金額を除く) | ||||||||||
四半期 | 変化率 | |||||||||
2022年9月30日 | 2022年6月30日 | 2021年9月30日 | 前四半期比 | 前年同期比 | ||||||
売上高 | $7,477 |
| $6,773 |
| $5,847 |
| 10% |
| 28% | |
税引き前利益 - GAAPベース | $1,134 |
| $1,152 |
| $691 |
| -2% |
| 64% | |
純利益 - GAAPベース | $907 |
| $959 |
| $550 |
| -5% |
| 65% | |
希薄化後1株当たり利益 - GAAPベース | $0.63 |
| $0.67 |
| $0.39 |
| -6% |
| 62% | |
|
|
|
|
|
|
|
|
| ||
調整EBITDA* | $1,756 |
| $1,530 |
| $1,296 |
| 15% |
| 35% | |
調整EBITDA利益率* | 23.5% |
| 22.6% |
| 22.2% |
| 91 bps |
| 133 bps | |
税引き前セグメント営業利益* | $1,400 |
| $1,159 |
| $908 |
| 21% |
| 54% | |
税引き前セグメント営業利益率* | 18.7% |
| 17.1% |
| 15.5% |
| 161 bps |
| 320 bps | |
純利益(特別費用・利益を除く)* | $907 |
| $715 |
| $514 |
| 27% |
| 77% | |
希薄化後1株当たり利益(特別費用・利益を除く)* | $0.63 |
| $0.50 |
| $0.36 |
| 26% |
| 75% | |
|
|
|
|
|
|
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| ||
地域別売上高 |
|
|
|
|
|
|
|
|
| |
海外部門 | $5,881 |
| $5,188 |
| $4,675 |
| 13% |
| 26% | |
北米部門 | 1,543 |
| 1,537 |
| 1,129 |
| 0% |
| 37% | |
その他 | 53 |
| 48 |
| 43 |
| n/m |
| n/m | |
$7,477 |
| $6,773 |
| $5,847 |
| 10% |
| 28% |
* これらは非GAAP財務指標です。詳細は「特別費用・利益」、「部門別」、「補足情報」の項をご覧ください。 n/m = not meaningful(非適用) |
(単位:100万) | ||||||||||
四半期 | 変化率 | |||||||||
2022年9月30日締め | 2022年6月30日締め | 2021年9月30日締め | 前四半期比 | 前年同期比 | ||||||
部門別売上高 |
|
|
|
|
|
|
|
|
| |
デジタル&統合 | $900 |
| $955 |
| $812 |
| -6% |
| 11% | |
貯留層挙動 | 1,456 |
| 1,333 |
| 1,192 |
| 9% |
| 22% | |
坑井建設 | 3,084 |
| 2,686 |
| 2,273 |
| 15% |
| 36% | |
生産システム | 2,150 |
| 1,893 |
| 1,674 |
| 14% |
| 28% | |
その他 | (113) |
| (94) |
| (104) |
| n/m |
| n/m | |
$7,477 |
| $6,773 |
| $5,847 |
| 10% |
| 28% | ||
|
|
|
|
|
|
|
|
| ||
部門別税引き前営業利益 |
|
|
|
|
|
|
|
|
| |
デジタル&統合 | $305 |
| $379 |
| $284 |
| -20% |
| 7% | |
貯留層挙動 | 244 |
| 195 |
| 190 |
| 25% |
| 28% | |
坑井建設 | 664 |
| 470 |
| 345 |
| 41% |
| 92% | |
生産システム | 224 |
| 171 |
| 166 |
| 31% |
| 36% | |
その他 | (37) |
| (56) |
| (77) |
| n/m |
| n/m | |
$1,400 |
| $1,159 |
| $908 |
| 21% |
| 54% | ||
|
|
|
|
|
|
|
|
| ||
部門別税引き前営業利益率 |
|
|
|
|
|
|
|
|
| |
デジタル&統合 | 33.9% |
| 39.7% |
| 35.0% |
| -586 bps |
| -119 bps | |
貯留層挙動 | 16.7% |
| 14.6% |
| 16.0% |
| 209 bps |
| 77 bps | |
坑井建設 | 21.5% |
| 17.5% |
| 15.2% |
| 403 bps |
| 635 bps | |
生産システム | 10.4% |
| 9.0% |
| 9.9% |
| 142 bps |
| 55 bps | |
その他 | n/m |
| n/m |
| n/m |
| n/m |
| n/m | |
18.7% |
| 17.1% |
| 15.5% |
| 161 bps |
| 320 bps |
n/m = not meaningful(非適用) |
シュルンベルジェのオリビエ・ル・プェッシュ最高経営責任者(CEO)は、次のように述べています。「下半期は素晴らしいスタートを切ることができました。第3四半期の好調な業績は、世界的な勢いが加速し、当社が全部門および全地域で堅実に事業を遂行したことを反映しています。前四半期比では、当四半期も再び売上高が2桁台の伸びを達成し、利益率が向上しました。海外事業の成長ペースが大幅に高まり、既に堅調な北米の活動レベルを補完しました。」
「全社的には、売上高は前四半期比で7億ドル以上増加して10%増となり、特別費用・利益を除く1株当たり利益は26%増加しました。税引き前セグメント営業利益率は1.61ポイント上昇して18.7%に達し、フリーキャッシュフローは11億ドルとなりました。特別費用・利益を除くEPSと税引き前セグメント営業利益率はいずれも2015年以来の高水準となり、当社は、引き続き利益重視の戦略を実行して大きな成功を収めています。」
「前年同期比では異例の伸びとなり、売上高は28%増、特別費用・利益を除くEPSは75%増加し、税引き前セグメント営業利益率は3.20ポイント上昇しました。」
特に沖合と海外市場で世界的に活動が活発になり、坑井建設と生産システムが売上高の増加を牽引しました。これらの市場におけるシュルンベルジェの主導的地位が、中核事業の力強く利益性の高い成長を推進し続けています。また、当四半期の業績は、受注残の継続的な転換、堅調な技術導入、価格改善の効果増大により支えられました。貯留層挙動の業績も伸びましたが、デジタル&統合は減少しました。デジタル・ソリューションの伸びは、前四半期に計上した探査データ譲渡料が一回性のものであったことで完全に相殺されました。
海外の勢いが高まり、売上高は2019年第3四半期の水準を上回る
ル・プェッシュは次のように述べています。「第3四半期の売上高は海外部門が牽引しました。海外部門の売上高は前四半期比で13%増、前年同期比では26%増となりました。海外部門の売上高は、リグカウント数が依然として2019年の水準より約25%下回っている中で、2019年第3四半期の水準を上回りました。このことから、当社が市場参入を強化する中で獲得した大きな成果と、今後数四半期にリグが世界的に稼働する中で当社の成長が続く可能性が明確になりました。」
前四半期比では、海外のすべての地域で売上高が増加しました。特に欧州/CIS/アフリカと中南米は、それぞれ21%と14%の増加を見せました。その要因は、坑井建設の活動の活発化と価格の上昇であり、生産システムの売上の増加も奏功しました。中東・アジアの売上高は前四半期比で8%増加しました。アジア全域で複数部門の活動が活発化し、中東で貯留層挙動の売上高が増加したことが要因です。
中核事業で優れた業績 - 坑井建設と生産システムが大きく成長
ル・プェッシュは次のように述べています。「シュルンベルジェの中核事業は引き続き非常に好調でした。当社は世界的事業展開、先進的技術ポートフォリオ、価格の改善を活かして売上高と純利益の成長の勢いを促進し続けています。」
部門別の売上高の成長については、前四半期比で15%増加した坑井建設の売上高の伸びが最も大きく、欧州/CIS/アフリカおよび中南米地域での活動の活発化と価格の改善により、世界のリグカウントの伸びを上回りました。同様に、生産システムの売上高は前四半期比で14%増加しました。主に海外の沖合盆地における製品納入の増加と受注残の転換が要因です。貯留層挙動の売上高は9%増加しました。中東・アジアと欧州/CIS/アフリカ地域を中心に陸上および沖合の両方で坑井介入と坑井刺激の活動が活発化したことが要因です。前年同期比では、すべての部門で売上高が2桁台の伸びを見せ、特に坑井建設は36%増加しました。
利益率については、坑井建設と貯留層挙動が前四半期比での利益率拡大の中心となり、それぞれ4.03ポイントと2.09ポイントの上昇を記録しました。前年同期比では、坑井建設の利益率は6.35ポイント上昇して22%となりました。これは、価格が幅広く改善して営業レバレッジが向上したためです。
エネルギー部門のファンダメンタルズは良好で、供給主導により上流投資がデカップリング
ル・プェッシュは次のように述べています。「広範な経済環境には懸念が残るものの、エネルギー業界のファンダメンタルズは引き続き非常に良好です。エネルギー危機と世界の余剰生産能力の限界を背景に、世界は市場のバランスを回復させ、供給の冗長化を図り、余剰生産能力を再構築するための投資拡大が急務となっています。これらはすべて、地政学的な問題と供給中断の増加により悪化しています。」
「このようなダイナミクスとバランス回復の緊急性によって供給主導のアップサイクルが生じており、上流投資が短期的な需要変動から切り離されていることが特徴です。また、10年後までの長期的な需要傾向と、商品価格を支持的な水準に維持するというOPEC+の決定により、持続的な投資の必要性が高まっています。」
「同時に、現在、業界は石油・ガスの脱炭素化に向けて大規模な取り組みを行っており、世界のE&Pオペレーターは、排出量を削減するために資本を投下してデジタル技術を含むテクノロジーを大規模に採用しています。このことから、このような良好なファンダメンタルズと長期的な動向が数年にわたる成長を支えると期待されます。」
力強い成果による優れた年度業績を予想
ル・プェッシュは次のように述べています。「全社的には、年初来の売上高は20%以上増加し、GAAPベースのEPSは83%増、特別費用・利益を除いたEPSは67%増、税引き前セグメント営業利益率は2.85ポイント上昇しました。素晴らしい年度末を迎えるに当たり、シュルンベルジェのチームがこのような卓越した業績を達成したことを大変誇りに思います。」
「年度末に近づく中、第4四半期も前四半期比で売上高の増加と利益率の拡大を見込んでいます。」
「まとめると、当社は、その戦略に対して、また当社の3つの成長の原動力である中核事業、デジタル、ニュー・エナジーにおける機会に対して確信度を強めています。石油・ガス市場の良好なファンダメンタルズ、エネルギー安全保障、エネルギー転換を加速させる緊急性は、クリーンエネルギー技術開発と低炭素型石油・ガス生産の両方に対する投資の拡大を後押しすることになります。当社は、長期にわたって優れた業績を上げる体制を整えており、エネルギー・バリューチェーン全体にわたってさまざまな機会があります。このような技術主導の機会は、石油・ガス、産業の脱炭素化、新エネルギー・システムにわたり、これらはすべてデジタル変革に支えられています。」
「最近の規制当局の決定と奨励措置は、この説得力のある投資見通しと当社の戦略的方向性を後押ししています。当社は、当社の技術、世界的規模、産業化能力を生かして、このエネルギー環境を主導し、お客さまと株主に卓越した価値を提供する用意があります。」
「当社が強靱でバランスの取れたエネルギー・システムに向けたイノベーションを促進し続ける中、当社の未来に大きな期待を寄せています。次の投資家会議で、当社の業界に対する見解、売上高増加の意欲、収益、利益の可能性についてお話しできることを楽しみにしています。」
その他の出来事
2022年8月30日に、シュルンベルジェ、アケル・ソリューションズ、サブシー7は、顧客の埋蔵量発掘とサイクルタイム短縮を支援するために海底生産の技術革新と効率性を推進する合弁会社の設立に合意したことを発表しました。この合意により、顧客の脱炭素化目標の達成に役立つ海底ガス圧縮、全電動海底生産システム、その他の電化能力などの革新的な技術ポートフォリオが結集されます。本取引は、規制当局の承認およびその他の慣習的な完了条件に従い、2023年下半期にクロージングとなる予定です。
2022年10月に、シュルンベルジェは、いずれも満期2022年の利率2.65%シニア債6億ドルと利率3.625%シニア債2億9500万ドルから成る未償還債券8億9500万ドルを償還しました。
2022年10月20日、シュルンベルジェの取締役会は、流通普通株式1株当たり0.175ドルの四半期現金配当を承認しました。この配当金は、2022年12月7日現在の登録株主に対し、2023年01月12日に支払われます。
地域別売上高
(単位:100万) | ||||||||||
四半期 | 変化率 | |||||||||
2022年9月30日締め | 2022年6月30日締め | 2021年9月30日締め | 前四半期比 | 前年同期比 | ||||||
北米 | $1,543 | $1,537 | $1,129 | 0% |
| 37% | ||||
中南米 | 1,508 | 1,329 | 1,160 | 14% |
| 30% | ||||
欧州/CIS/アフリカ | 2,039 | 1,691 | 1,481 | 21% |
| 38% | ||||
中東・アジア | 2,334 | 2,168 | 2,034 | 8% |
| 15% | ||||
消去など | 53 | 48 | 43 | n/m |
| n/m | ||||
$7,477 | $6,773 | $5,847 | 10% |
| 28% | |||||
|
|
| ||||||||
海外部門 | $5,881 | $5,188 | $4,675 | 13% |
| 26% | ||||
北米部門 | $1,543 | $1,537 | $1,129 | 0% |
| 37% |
n/m = not meaningful(非適用) |
海外部門
中南米の売上高は15億ドルで、前四半期比14%増となりました。掘削活動が活発化し、価格が改善したことから坑井建設の売上高が増加しました。ブラジルでの生産システムの売上高の増加が前四半期比での売上高増加に寄与しました。前年同期比では、売上高は30%増加しました。地域全体での掘削活動の活発化と価格の上昇が要因です。また、アルゼンチンで坑井刺激と掘削の活動が活発化したことと、ブラジルで生産システムの売上が増加したことも、前年同期比での売上高増加に寄与しました。
欧州/CIS/アフリカの売上高は20億ドルで、前四半期比21%増となりました。この大幅な増加の主要因は、この地域全体で坑井建設活動が活発になり価格が改善したこと、欧州と北欧で生産システムの売上が増加したこと、サハラ以南アフリカで複数部門の活動が活発化したことです。前年同期比では、売上高は38%増加しました。欧州と北欧で生産システムの売上が増加し、坑井建設の活動が活発化し、価格が改善しました。
中東・アジアの売上高は23億ドルで、前四半期比8%増となりました。その要因は、アジア全域で複数部門の活動が活発化したことと、中東で貯留層挙動の売上高が増加したことです。前年同期比では、売上高は15%増加しました。アジア全域で複数部門の活動が活発化し、中東では新規プロジェクトにより活動が活発化しました。特にイラクとアラブ首長国連邦で掘削活動が増加し、オマーンでは坑井刺激の売上高が増加しました。
北米部門
北米の売上高は15億ドルで、前四半期から実質的に横ばいでした。米国陸上の売上高は2桁台の成長を達成したものの、前四半期に多額の譲渡料を計上したことから米国メキシコ湾での探査データの売上が減少したことで相殺されました。米国陸上の売上高の伸びは、前四半期比でリグカウントの増加を上回りました。その要因は、掘削活動の活発化、坑井および坑口生産システムの売上の増加、価格の改善でした。
前年同期比では、北米の売上高は37%増加しました。全部門において前年同期比で売上高は大幅に増加しました。その中でも坑井建設と生産システムは、それぞれ62%と23%の伸びを見せました。
第3四半期の部門別業績
デジタル&統合
(単位:100万) | ||||||||||
四半期 | 変化率 | |||||||||
2022年9月30日締め | 2022年6月30日締め | 2021年9月30日締め | 前四半期比 | 前年同期比 | ||||||
売上高 |
|
|
|
|
|
|
|
|
| |
海外部門 | $671 |
| $627 |
| $615 |
| 7% |
| 9% | |
北米部門 | 229 |
| 327 |
| 196 |
| -30% |
| 17% | |
その他 | - |
| 1 |
| 1 |
| n/m |
| n/m | |
$900 |
| $955 |
| $812 |
| -6% |
| 11% | ||
|
|
|
|
|
|
|
|
| ||
税引き前営業利益 | $305 |
| $379 |
| $284 |
| -20% |
| 7% | |
税引き前営業利益率 | 33.9% |
| 39.7% |
| 35.0% |
| -586 bps |
| -119 bps |
n/m = not meaningful(非適用) |
デジタル&統合の売上高は9億ドルで、前四半期比6%減となり、売上の構成は前四半期から変化しました。海外では、中東・アジア、欧州/CIS/アフリカ、中南米地域でデジタルの売上が増加したことから売上高は増加しましたが、北米では探査データの売上の減少により、売上高は減少しました。
前年同期比では、売上高は11%増加しました。これは主にすべての地域でデジタルの売上が増加し、カナダを中心に資産パフォーマンス・ソリューションズ(APS)プロジェクトの売上高が増加したためです。
デジタル&統合の税引き前営業利益率は34%で、売上高構成が不利になったことから、前四半期比で5.86ポイント低下、前年同期比では1.19ポイント低下しました。
貯留層挙動
(単位:100万) | ||||||||||
四半期 | 変化率 | |||||||||
2022年9月30日締め | 2022年6月30日締め | 2021年9月30日締め | 前四半期比 | 前年同期比 | ||||||
売上高 | ||||||||||
海外部門 | $1,335 | $1,222 | $1,112 | 9% |
| 20% | ||||
北米部門 | 119 | 111 | 79 | 7% |
| 49% | ||||
その他 | 2 | - | 1 | n/m |
| n/m | ||||
$1,456 | $1,333 | $1,192 | 9% |
| 22% | |||||
|
|
| ||||||||
税引き前営業利益 | $244 | $195 | $190 | 25% |
| 28% | ||||
税引き前営業利益率 | 16.7% | 14.6% | 16.0% | 209 bps |
| 77 bps |
n/m = not meaningful(非適用) |
貯留層挙動の売上高は15億ドルで、前四半期比9%増となりました。その主な要因は、中東・アジアと欧州/CIS/アフリカ地域を中心に陸上および沖合の両方で坑井介入と坑井刺激の活動が活発化したことです。北米の伸びは、米国メキシコ湾での坑井介入活動の活発化が要因です。
前年同期比では、活動の活発化により、すべての地域で売上高は22%増加しました。売上高の増加を牽引したのは中東・アジア地域で、この地域での成長率は30%でした。坑井介入と坑井刺激サービスは、陸上、沖合ともに2桁台の伸びを見せました。
貯留層挙動の税引き前営業利益率は17%で、前四半期比2.09ポイントの上昇となりました。特に北米、中東・アジア、中南米地域で沖合および開発活動が活発になり、収益性が向上しました。
前年同期比では、税引き前営業利益率は0.77ポイント上昇し、坑井介入および坑井刺激、地理的には北米と欧州/CIS/アフリカ地域で収益性が向上しました。
坑井建設
(単位:100万) | ||||||||||
四半期 | 変化率 | |||||||||
2022年9月30日締め | 2022年6月30日締め | 2021年9月30日締め | 前四半期比 | 前年同期比 | ||||||
売上高 | ||||||||||
海外部門 | $2,406 | $2,083 | $1,839 | 16% |
| 31% | ||||
北米部門 | 621 | 553 | 382 | 12% |
| 62% | ||||
その他 | 57 | 50 | 52 | n/m |
| n/m | ||||
$3,084 | $2,686 | $2,273 | 15% |
| 36% | |||||
|
|
| ||||||||
税引き前営業利益 | $664 | $470 | $345 | 41% |
| 92% | ||||
税引き前営業利益率 | 21.5% | 17.5% | 15.2% | 403 bps |
| 635 bps |
n/m = not meaningful(非適用) |
坑井建設の売上高は31億ドルで、前四半期比15%増となりました。欧州/CIS/アフリカおよび中南米地域を中心に、新規プロジェクトの活動が活発で、世界的に価格が堅調に改善したことから、世界的なリグカウントの伸びを上回りました。北米では、前四半期比での売上高の伸びは、米国陸上および沖合の両方でリグカウントの増加を上回りました。計測、掘削、流体、機器の各事業部門全体で2桁台の伸びを達成しました。
前年同期比では、活発な活動と堅調な価格の改善により、売上高は36%増加しました。特に北米と中南米では60%以上の伸びを見せました。欧州/CIS/アフリカの売上高は前年同期比で28%増加し、中東・アジアの売上高は前年同期比で16%増加しました。陸上および沖合の両方で、掘削流体と計測に牽引され、当部門の全事業において2桁台後半の伸びを記録しました。
坑井建設の税引き前営業利益率は22%で、前四半期比4.03ポイントの上昇となりました。すべての事業分野とすべての地域、特に中南米で収益性が向上しました。利益率の拡大は、沖合活動と探査活動の活発化、有利な技術構成、価格の堅調な改善によるものです。
前年同期比では、税引き前営業利益率は6.35ポイント上昇しました。活動の活発化と価格の改善により、すべての地域で収益性が向上しました。
生産システム
(単位:100万) | ||||||||||
四半期 | 変化率 | |||||||||
2022年9月30日締め | 2022年6月30日締め | 2021年9月30日締め | 前四半期比 |
| 前年同期比 | |||||
売上高 |
|
|
| |||||||
海外部門 | $1,569 | $1,341 | $1,205 | 17% |
| 30% | ||||
北米部門 | 578 | 550 | 469 | 5% |
| 23% | ||||
その他 | 3 | 2 | - | n/m |
| n/m | ||||
$2,150 | $1,893 | $1,674 | 14% |
| 28% | |||||
|
|
| ||||||||
税引き前営業利益 | $224 | $171 | $166 | 31% |
| 36% | ||||
税引き前営業利益率 | 10.4% | 9.0% | 9.9% | 142 bps |
| 55 bps |
n/m = not meaningful(非適用) |
生産システムの売上高は、前四半期比で14%増加して22億ドルとなりました。サプライチェーンと物流の制約が引き続き緩和されたことで主に海外沖合で製品納入が増加し、受注残の転換が進みました。この増加は、ほとんどの事業部門の売上高の2桁台の伸びによるものです。欧州/CIS/アフリカでは海底および坑井生産システムの納入が増加し、中南米では海底および中流生産システムの売上が増加しました。中東・アジアでは坑井、坑口、中流の生産システムの売上が増加し、北米では主に米国陸上で坑井および坑口生産システムの売上が増加しました。
前年同期比では、2桁台の伸びの要因は、主に欧州/CIS/アフリカ、北米、中南米での新規プロジェクトと製品納入の増加です。
生産システムの税引き前営業利益率は10%で、前四半期比1.42ポイントの上昇となりました。これは、売上数量の増加により営業レバレッジが改善したためです。
前年同期比では、税引き前営業利益率はわずかに0.55ポイント上昇しました。売上数量は増加しましたが、物流コストが増加したことや売上高構成が不利になったことから、その効果は部分的に相殺されました。
四半期ハイライト
石油・ガス業界の力強い成長サイクルが進む中、シュルンベルジェは北米および海外、特に中東と沖合盆地で新規契約を獲得し続けています。当四半期に、シュルンベルジェは次のような注目すべきプロジェクトを獲得しました。
- ノルウェーでは、エクイノールがシュルンベルジェと難しい高温のクリスティン・ソルとハルテン東部油田で最大11本の坑井での作業に関する契約を結びました。この統合サービス契約には、電動ワイヤーライン検層、掘削、計測、プロジェクト管理が含まれます。作業は2023年後半に開始され、2025年まで継続する予定です。
- カタールエナジーは、シュルンベルジェと5年間のワイヤーライン・サービス契約を結びました。この契約には、陸上および沖合でのオープンホールおよびケースドホールのワイヤーライン検層に加え、チューブ搬送式穿孔、データ処理と解釈が含まれます。シュルンベルジェの技術として、10,000-psi水圧破砕パッカー、3D遠方場音波探査サービス、Optiq* シュルンベルジェ光ファイバー・ソリューション、Pulsar* 多機能分光法サービスを採用し、さまざまなプロジェクトで新規および既存の坑井を評価し、その坑井の生産と注入を最適化します。作業は2022年第4四半期に開始される予定です。
- アブダビ国営石油会社(ADNOC)は、シュルンベルジェと総額4億8200万ドルの掘削関連サービスに関する5年間の枠組み契約を結びました。2年の延長オプションが付いたこの契約の範囲には、ドリルビット、傾斜掘り、掘削同時検層サービスが含まれます。効率を高めて最も低コストかつ最も低炭素強度の石油を提供するADNOCの取り組みを支援する中、シュルンベルジェは高度な傾斜掘りと検層サービスを提供し、実証済みの軌跡制御で質の高い坑井を実現し、大偏距水平坑井と複雑な傾斜坑井を正確に掘削します。
- ブラジルでは、ペトロブラスがシュルンベルジェと、深海ジュバルテ油田で最新世代のMaxFORTE* 高信頼性電動水中ポンプ(ESP)システムの契約を結びました。この契約にはまた、国内の遠隔ESP監視、坑井介入、シュルンベルジェが提供する分野専門知識に関する10年の延長オプションが含まれています。ブラジル沖のカンポス盆地におけるペトロブラスの海底開発用に開発された第一世代のMaxFORTE ESPシステムは、これまで、4年以上にわたり、圧力と温度が大きく変動する中で非常に高い信頼性を実現し、大量の重油、エマルジョン、ガスを生産しました。このような長期の運転寿命は、製造から設置までの厳しい品質管理によるものであり、ESPの取り替えに伴う改修作業の間隔が延びたことは、ペトロブラスにとって大きな価値となります。
- 同じくブラジルでは、エナウタがシュルンベルジェと、サントス海盆にあるエナウタの主要な石油生産資産であるアトランタ油田での総合海底生産システム開発に関する契約を結びました。この契約には、多相海底ブースティング・システムや海底ツリーなど、海底油田で実証済みのさまざまな技術が含まれています。この契約は、既存の坑井を統合し、アトランタ油田の今後の開発をサポートする強固なソリューションとなります。
- カザフスタンでは、シュルンベルジェはカラチャガナク・ペトロリアム・オペレーティングB.V(KPO)と脱炭素生産操業の契約を結びました。このプロジェクトでは、フレアリングを行わない技術を用いて炭化水素の収益化を最大化し、坑井1本当たり二酸化炭素換算推定1万トンの排出を削減することができます。この3年契約の生産範囲には、ワイヤーラインのほか、坑井清掃、増産、坑井のブリードオフ・パッケージが含まれます。これらはProduction ExPRESS* 高速生産対応ソリューションを使用して提供されます。シュルンベルジェは、CleanPhase* 坑井試験セパレーターと、REDA 多相HPS* 水平多段式地表ポンプ、Vx Spectra* 地表多相流量計などのTransition Technologies* を組み合わせ、このプロジェクト全体をフレアリング・ゼロで実施します。
- カナダでは、BPカナダ・エナジー・グループULC(bp)がシュルンベルジェと、エフェソス深海探査井の統合坑井建設・評価契約を結びました。この契約は2023年に開始される予定で、坑井建設および貯留層評価の製品とサービスが含まれます。
- 米国では、シュルンベルジェは、デンブリー・オンショアと石油増進回収パイロット・プロジェクトの複数の作業で契約を結びました。この契約には、坑内検層、コア採取、コア・ラボ分析、坑内仕上げ装置、生産流体中の高濃度CO2を処理するよう構成された電動水中REDA* ポンプ、Optiqシュルンベルジェ光ファイバー・ソリューションを用いた恒久分散温度・音響感知が含まれます。Optiqソリューションは、分散型温度・音響解析におけるシュルンベルジェの知的財産と差別化された専門知識を活用して、リアルタイムに操業監視と分析を行い、回収を最適化し、操業の健全性を維持します。
- BOEエクスプロレーション&プロダクションは、シュルンベルジェとメキシコ湾での契約済みのドリルシップの作業に関する複数の契約を結びました。シュルンベルジェはBOEと協力し、深海での経験、技術的専門知識、先進技術をこのプロジェクトで提供します。この契約には、掘削工具、セメンチング、泥水検層、坑井仕上げなどのサービス供給契約と、開発・探査プロジェクトを含むBOEの多坑井キャンペーンでの掘削用機器・製品に関する契約が含まれます。作業は2023年初頭に開始される予定です。また、シュルンベルジェは、2023年から2024年にかけて実施されるシェナンドー・プロジェクトで坑井仕上げ、ランディングストリング、チューブ搬送式穿孔、地表坑井試験、コイルドチュービングおよびケースドホール・ワイヤーラインに関する契約を結びました。
- コスモス・エナジー・ガルフ・オブ・メキシコ・オペレーションズは、ワンサブシー(OneSubsea®)およびそのアライアンス・パートナーであるサブシー7(Subsea 7)と、メキシコ湾のオッドジョブ油田で設計・調達・建設・据付(EPCI)契約を結びました。シュルンベルジェの海底技術・生産・処理システム部門であるワンサブシーは、海底多相ブースティング・システム、トップサイド機器、16マイルの統合電力・制御アンビリカルを供給します。プロジェクト管理、エンジニアリング、組み立て、試験はワンサブシーが行い、現場への輸送と設置はサブシー7が実施します。このシステムは、既存の施設に結びつけられるため、コストとエネルギーの大幅な節減に加え、CO2排出の削減を達成しながら、コスモス・エナジーの最終的な回収量を改善できます。
シュルンベルジェは、自社の技術を隣接する業界に新たに適用することを継続的に目指しており、自社の分野専門知識を持続可能なエネルギー生産を支援するソリューションに応用しています。
- トルコの大手地熱投資会社ゾルル・エネルジ(Zorlu Enerji)はシュルンベルジェと、自社のクズルデレ地熱発電施設でゼロカーボン発電量を増やすため、REDA Thermal* 高電力効率地熱電動水中ポンプ(ESP)14台を追加する契約を結びました。最初の大容量・高馬力のREDA Thermalポンプは7月にクズルデレの施設に設置され、このポンプによる最初のゼロカーボン電力増量分は1.7メガワット(MW)以上となりました。この契約には、ESPをモニタリング・監視するデジタル・サービスの開始が含まれています。REDA Thermalポンプは、高エンタルピー地熱井の要件を満たすよう特別に設計されています。この技術は、シュルンベルジェの分野横断的地熱コンサルティング・サービス会社であるGeothermExの専門知識を活用して開発されたものです。
顧客企業がデジタル変革を推し進め、効率と生産性を改善するデジタル・ソリューションを適用し続ける中、シュルンベルジェのデジタル・プラットフォーム戦略は、重要な成長エンジンとなっています。シュルンベルジェ・デジタル・フォーラム2022には1250人以上の業界リーダー、分野専門家、デジタル専門家が集まり、業界の変革を加速させ、より高い価値と低炭素化を実現するデジタルの力を紹介しました。
- シュルンベルジェとアラムコは、デジタル・プラットフォームの開発で協業して脱炭素化が困難な産業分野向けに持続可能性ソリューションを提供する計画を発表しました。提案されたこのプラットフォームにより、石油・ガス、化学、公益事業、セメント、鉄鋼などの産業の企業は、排出を回収、測定、報告、検証すると同時に、脱炭素化のためのさまざまな道筋を評価できます。このプラットフォームはオープン・アーキテクチャーを基盤とし、業界の現在および将来の持続可能性の取り組みで、その他の側面にも拡張できます。最終的には、水の持続可能性と管理、メタン排出の測定、フレアの削減と防止、炭素の回収と貯蔵などのワークフローも含まれます。
- レプソルは、シュルンベルジェを選択してマイクロソフト・アジュール・クラウド・プラットフォームにホストされたDELFI* コグニティブE&P環境を導入し、自社の地下開発能力をさらに強化します。レプソルは、クラウド能力を活用して組織が機能する方法を変革する戦略を実施しており、DELFI環境により地質学および地球物理学(G&G)のワークフローが合理化され、成果が最適化されます。DELFIペトロケミカル・スイートとDELFIオンデマンド貯留層シミュレーションをレプソルの組織全体に導入し、油田開発チームの作業を強化します。このクラウドベースのオープン・プラットフォームは、世界各地の拠点の地質科学チームが同じデータを用いて協働できるようサポートし、G&Gワークフローを実行する際の成果を高めます。貯留層工学シミュレーションの処理要件は必要に応じて拡張され、必要な場合はDELFIアジャイル貯留層モデリング・ワークフローを統合することができます。また、レプソルの開発者は、このプラットフォームを利用して、AIや機械学習能力を備えたネイティブ・ソリューションを導入することができます。
- 統合的エネルギー会社でブラジル最大の民間天然ガス事業者のENEVA S. A.はシュルンベルジェと契約を結び、DELFIコグニティブE&P環境を通じて新しい技術の可能性を開き、新たなデジタル・ワークフローを実現します。この契約には、探査、生産、エンジニアリングのためのDELFI環境における分野横断的石油技術へのアクセス、ならびに統合貯留層モデリングと移行専門サービスが含まれています。この戦略的パートナーシップは、ENEVAをデジタル化の次のレベルに徐々に高めていく総合的デジタル・ロードマップを軸としています。DELFI環境内の能力を活用して意思決定を向上させ、オープンな環境での技術チームの協働を通じて成果を強化します。
- ウィンターシャルDEAは、テラ・ノヴァ地下変革プログラムを加速すべく、シュルンベルジェを優先的パートナーに選びました。シュルンベルジェはマイクロソフトと協力し、DELFIデータ・エコシステムのオープンソース・コードを、単一の参照クラウドベース・データ・プラットフォームのOSDU™に初めて提供しました。ウィンターシャルDEAはこれを活用して地下データ・プラットフォームの提供を加速し、よりスマートな意思決定を迅速に行って事業をサポートします。OSDUデータ・プラットフォームを導入することで、ウィンターシャルDEAはより効率的にデータを分析し、より迅速にデータを検索・発見し、新しいクラウドベースのアプリケーションや新たなデジタル・イノベーションを活用することを目指します。
- シュルンベルジェは、マイクロソフトのエネルギー・データ・サービスを活用したシュルンベルジェ・エンタープライズ・データ・ソリューション*をリリースしました。地下データ向けに最も包括的な能力を提供できるように開発されたエンタープライズ・データ・ソリューションは、エネルギー・データのための新しいオープンな業界標準であるOSDU技術標準の新たな要件に準拠し、世界のエネルギー業界がかつてない規模でデータを利用できるようにします。この完全統合型のクラウドネイティブなエンタープライズ・データ・ソリューションは、顧客の組織に拡張できるエンドツーエンドのデータ主導型のワークフローを実現します。完全なアップストリームのデータ能力は、地下から生産、井戸の建設まで拡張でき、新しい低炭素のエネルギー源への移行にも対応します。エンタープライズ・データ・ソリューションは、炭素の回収・利用・貯留(CCUS)プロジェクトのスクリーニング、評価、設計に関する高度なワークフローも加速させ、大規模なCO2隔離の急増する需要にも対応します。これらの魅力的な新技術を早期に導入した企業に、ペトロナスとシェブロンがあります。
- シュルンベルジェは、デジタル・プラットフォーム・パートナー・プログラムを発表しました。このプログラムにより、独立系ソフトウエア・ベンダー(ISV)は、シュルンベルジェのデジタル・プラットフォームのオープン性と拡張性を活用して新しいアプリケーションやソフトウエアを構築し、市場に投入することができます。シュルンベルジェの顧客企業は、相互運用可能な幅広いデジタル・ソリューションを利用できるようになり、エネルギーのバリューチェーン全体でデータ主導の意思決定を行い、デジタル変革から価値を得るまでの時間を世界的な規模で急加速させることができます。開始時点で、9社のISVがシュルンベルジェの顧客企業にソフトウエア・ソリューションを提供しており、このプラットフォームはオープン・フレームワークで設計されているため、新しいパートナーを迅速に加えることができます。このソリューションはDELFIデジタルE&Pプラットフォームを介して構築・実装され、業界標準のデータ・プラットフォームとシームレスに統合されます。そのため、ワークフローや組織全体で相互運用が可能になり、これまでにない価値創造を実現することができます。
顧客企業はシュルンベルジェの技術をますます採用するようになっており、掘削、生産、統合業務の成果に大きな影響を与え続けています。当社の革新的ソリューションは、石油・ガス資産の探査と開発をより強靱で効率的なものにして低炭素で環境への影響が低いものにすることに貢献しています。当四半期の例を以下に示します。
- テキサス州東部では、KJエナジーがシュルンベルジェの技術を用いて、コットン・バレー地層で7本の坑井を完全遠隔で掘削しました。これにより、湾曲した水平生産区間の掘削効率を坑井ごとに継続して向上させました。単一作業での最長の水平坑井は、盆地適合型坑底アセンブリを用いて掘削しました。これには、PowerDrive Orbit G2* 回転操行性システム、xBolt G2* 加速掘削サービス、AxeBlade* 条付きダイヤモンド・エレメント・ビットが含まれます。この盆地で初めて達成されたその他の記録として、モーター支援なしでの最速の水平掘削と最長の水平掘削があります。この成果により、KJエナジーは、これまで湾曲部分を掘削するために使用していた従来型のモーター・アセンブリと比べ、掘削効率を50%高めることができました。
- 西カザフスタンでは、シュルンベルジェの技術により、カラチャガナク・ペトロリアム・オペレーティングB.V.(KPO)がフレアリング・ゼロ技術により、二酸化炭素換算で130万トンの排出を削減しました。シュルンベルジェは、表面圧力増強パッケージを採用しました。これは、化学薬品や坑井介入が不要なProduction ExPRESS迅速生産対応ソリューション・ポートフォリオの主要部分です。従来のソリューションでは、石油を生産する際に、生産されたガスをフレアリングすることが多く、この方法はコストがかかると同時にフレアリングにより排出量が増加しました。しかし、トランジション・テクノロジーズ・ポートフォリオの一部であるREDA Multiphase HPS水平多段式地表ポンプとVx Spectra地表多相流量計などの技術により、フレアリングを完全になくして輸出用にガスを保存することができました。この統合的アプローチにより、KPOは坑井を迅速に生産に戻し、フレアリングされていたはずのガスを商業化することができました。
- リビアでは、シュルンベルジェがメリタ・オイル&ガスと共同で坑井介入キャンペーンを実施し、ブ・アティフェル油田で原油生産量を4,000 bbl/d増加させました。このキャンペーンの成功により、シュルンベルジェは100坑の生産増強プロジェクトを受注しました。シュルンベルジェと顧客企業の専門家による合同チームは、坑井介入候補の選定プロセスの早い段階で協力し、緊密な連携、共同計画、目標に関する綿密な調整によって、生産と回収の増加の可能性を高めました。坑井介入では最適なシャットイン候補坑井が選定され、シュルンベルジェは生産量と健全性の記録を行い、最大の効果を得るため、戦略的に遮水プラグを設置し生産区間を再穿孔する場所を決定しました。この処置により生産量が増加し、メリタ・オイル&ガスは生産目標を達成することができました。
- クウェートでは、シュルンベルジェはクウェート石油会社向けに、目的に合った技術を組み合わせ、バーガン油田の北部地域における資源の潜在力を引き出しました。独自の技術を用いた特注の新しいワークフローを作成し、これらの地層における薄層評価を実施しました。高度な高解像度石油物理学的評価により石油の産出が確認されました。これは、高品質のサンプルと、Saturn* 3Dラジアルプローブを用いた貯留層生産性の把握によって検証されました。
- インドネシアでは、シュルンベルジェはハーバー・エナジー向けに、新しいEverCRETE* CO2耐性セメント・システムを用い、水深約4,200フィートでCO2濃度の高い深海探査井において、長期の健全性を維持しました。CO2への暴露に反応する自己修復マトリックスを備えたEverCRETEシステムは、漏出経路が発生した場合に予想される修復作業も低減します。ハーバー・エナジー向けにこのシステムを採用したことで、従来のセメント・システムと比べ、プロジェクトのCO2フットプリントを63%削減することができました。
新エネルギー技術において、シュルンベルジェは、分野専門知識と技術の産業化の経験を生かし、全体的なエネルギー転換のリーダーとなる独自の地位を確立しています。当社は引き続きさまざまな業界と協力関係を築き、クリーンエネルギー・ソリューションを開発しています。
- シュルンベルジェのニュー・エナジー事業は、炭化水素ガスからクリーンな水素を製造するZEG ICC™技術の規模を拡大するために、ZEGパワーへの投資を確保しました。ZEG ICCの技術は吸着媒強化改質を基本としており、ノルウェーのエネルギー技術研究所(IFE)で開発されました。最初の商用ZEGプラントは2022年末までに設置され、2023年には、予定されているノーザン・ライツCO2貯蔵インフラストラクチャーに隣接するノルウェー・コルスネスにあるCCBエネルギー・パークで操業を開始する予定です。
- シュルンベルジェのニュー・エナジー事業は、CO2回収技術のポートフォリオを拡大しており、今回、RTIインターナショナルと、同社独自のCO2回収用非水系溶媒(NAS)技術の産業化と規模拡大を加速する契約を締結しました。NAS技術は、鉄鋼やセメント業界からの削減困難な排出物や発電所からの排出物など、さまざまな産業排出物に適用することができます。この次世代の吸収技術では、従来の溶媒と比べて少ないエネルギー消費で高い炭素回収効率が得られるため、運用コストが大幅に削減され、CCUSプロジェクトの経済性を高めることができます。RTIとシュルンベルジェは共同で、CO2回収の運用を変革するための迅速な設計と処理のカスタマイズを可能にするモデルを開発する一方、シュルンベルジェの世界的な拠点を活用して、この技術の市場機会を拡大していきます。
- ネバダ州クレイトン・バレーにあるネオリス・エナジーのパイロット・プラントへの設備動員が始まる中、シュルンベルジェのニュー・エナジー事業は、世界的な水ソリューション・プロバイダーのグラディアントとの提携を拡大して、バッテリー・グレードのリチウム化合物の生産プロセスに持続可能な主要技術を導入しました。シュルンベルジェのネオリス・エナジー直接リチウム採取および生産フローシートの一部として、グラディアントの技術は、塩水からの持続可能なリチウム生産に不可欠な、リチウム溶液の濃縮と真水の生成に使用されます。この協業により、真水の使用量削減と排水量の削減を同時に実現することで、リチウム産業はこれまで実現できなかったレベルの水利用によって、急増する鉱物の需要に対応できるようになります。この技術統合は、新しいリチウム鉱物の採取・生産現場に適用して未開発のリチウム生産地域に機会をもたらすことができるだけでなく、既存のリチウム生産事業にも適用できます。
財務諸表
要約連結損益計算書 | ||||||||
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(単位:100万、ただし1株当たりの金額を除く) | ||||||||
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第3四半期 |
| 年初9カ月 | ||||||
9月30日締め | 2022 |
| 2021 |
| 2022 |
| 2021 | |
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売上高 | $7,477 | $5,847 | $20,213 | $16,704 | ||||
利息およびその他の収入(1) | 75 | 56 | 436 | 91 | ||||
経費 | ||||||||
売上原価 | 6,042 | 4,862 | 16,623 | 14,135 | ||||
研究・エンジニアリング | 160 | 140 | 456 | 409 | ||||
一般管理費 | 94 | 80 | 277 | 231 | ||||
利息 | 122 | 130 | 369 | 402 | ||||
税引き前利益(1) | $1,134 | $691 | $2,924 | $1,618 | ||||
税金費用(1) | 215 | 129 | 514 | 301 | ||||
純利益(1) | $919 | $562 | $2,410 | $1,317 | ||||
非支配持分に帰属する純利益 | 12 | 12 | 33 | 37 | ||||
シュルンベルジェに帰属する純利益(1) | $907 | $550 | $2,377 | $1,280 | ||||
| ||||||||
シュルンベルジェの希薄化後1株当たり利益(1) | $0.63 | $0.39 | $1.65 | $0.90 | ||||
| ||||||||
平均流通株式数 | 1,418 | 1,402 | 1,414 | 1,399 | ||||
希薄化後平均流通株式数 | 1,439 | 1,424 | 1,436 | 1,422 | ||||
| ||||||||
経費に含まれる減価償却費(2) | $533 | $530 | $1,598 | $1,588 |
(1) | 詳細は「特別費用・利益」の項をご覧ください。 |
(2) | 有形固定資産の償却および無形資産の償却、探査データ費用、APS投資を含みます。 |
要約連結貸借対照表 | ||||
| ||||
(単位:100万) | ||||
| ||||
9月30日 |
| 12月31日 | ||
資産の部 | 2022 |
| 2021 | |
流動資産 | ||||
現金および短期投資 | $3,609 | $3,139 | ||
売掛金 | 6,650 | 5,315 | ||
棚卸資産 | 4,143 | 3,272 | ||
その他の流動資産 | 1,209 | 928 | ||
15,611 | 12,654 | |||
関連会社への投資 | 1,762 | 2,044 | ||
固定資産 | 6,407 | 6,429 | ||
のれん | 12,990 | 12,990 | ||
無形資産 | 3,043 | 3,211 | ||
その他の資産 | 4,280 | 4,183 | ||
$44,093 | $41,511 | |||
| ||||
負債および株主資本の部 | ||||
流動負債 | ||||
買掛金・未払負債 | $9,034 | $8,382 | ||
概算所得税債務 | 938 | 879 | ||
短期借入金・長期債務の1年以内返済分 | 899 | 909 | ||
未払配当金 | 263 | 189 | ||
11,134 | 10,359 | |||
長期債務 | 12,452 | 13,286 | ||
退職後給付 | 233 | 231 | ||
その他の負債 | 2,763 | 2,349 | ||
26,582 | 26,225 | |||
株主資本 | 17,511 | 15,286 | ||
$44,093 | $41,511 |
流動性
(単位:100万) | ||||||||
流動性内訳 | 2022年9月30日 | 2022年6月30日 | 2021年9月30日 | 2021年12月31日 | ||||
現金および短期投資 | $3,609 | $2,816 | $2,942 | $3,139 | ||||
短期借入金・長期債務の1年以内返済分 | (899) | (901) | (1,025) | (909) | ||||
長期債務 | (12,452) | (12,946) | (14,370) | (13,286) | ||||
純負債(1) | $(9,742) | $(11,031) | $(12,453) | $(11,056) | ||||
| ||||||||
流動性増減の詳細を以下に示します。 | ||||||||
9カ月 |
| 第3四半期 |
| 9カ月 | ||||
9月30日締め | 2022 |
| 2022 |
| 2021 | |||
| ||||||||
純利益 | $2,410 | $920 | $1,317 | |||||
特別利益・費用(税引き後)(2) | (265) | - | (36) | |||||
2145 | 920 | 1,281 | ||||||
減価償却(3) | 1598 | 533 | 1,588 | |||||
株式報酬費用 | 236 | 76 | 229 | |||||
運転資金の増減 | (1,814) | 70 | (798) | |||||
米国連邦税還付金 | - | - | 477 | |||||
その他 | (59) | (32) | (58) | |||||
営業活動によるキャッシュフロー(4) | 2,106 | 1,567 | 2,719 | |||||
| ||||||||
設備投資 | (1,046) | (382) | (694) | |||||
APS投資 | (420) | (109) | (305) | |||||
資産計上された探査データ | (77) | (13) | (21) | |||||
フリーキャッシュフロー(5) | 563 | 1,063 | 1,699 | |||||
| ||||||||
支払配当金 | (600) | (248) | (524) | |||||
従業員持株制度による受取金 | 171 | 78 | 137 | |||||
事業買収・投資(取得した現金と負担した負債を控除) | (45) | (37) | (98) | |||||
リバティーの株式売却による受取金 | 513 | - | - | |||||
不動産売却による受取金 | 120 | - | - | |||||
株式報酬の決済純額にかかる税金 | (92) | (7) | (21) | |||||
その他 | (118) | (32) | (58) | |||||
為替レートの変動の影響を除く純負債の減少 | 512 | 817 | 1,135 | |||||
為替レートの変動が純負債に及ぼす影響 | 802 | 472 | 292 | |||||
純負債の減少 | 1,314 | 1,289 | 1,427 | |||||
純負債(期首) | (11,056) | (11,031) | (13,880) | |||||
純負債(期末) | $(9,742) | $(9,742) | $(12,453) |
(1) | 「純負債」は、負債総額から現金と短期投資を差し引いた額です。純負債は負債の返済に充当できる現金と投資額を反映しているため、シュルンベルジェの負債水準に関する有益な情報を提供すると経営陣は考えています。純負債は非GAAP財務指標であり、総負債と併せて考慮するものであり、これらの代替あるいはこれらに優先するものと見なさないようにしてください。 | |
(2) | 詳細は「特別費用・利益」の項をご覧ください。 | |
(3) | 有形固定資産の償却および無形資産の償却、探査データ費用、APS投資を含みます。 | |
(4) | 2022年9月30日締め9カ月および第3四半期にそれぞれ6000万ドルと2200万ドル、2021年9月30日締め9カ月および第3四半期にそれぞれ2億2600万ドルと4200万ドルの退職金が含まれます。 | |
(5) | 「フリーキャッシュフロー」とは、営業活動によるキャッシュフローから、設備投資、APS投資、資産計上された探査データ費用を控除した金額です。フリーキャッシュフローは当社にとって重要な流動性指標であり、投資家ならびに経営陣にとって、現金を創出する当社の事業能力の指標として有益であると経営陣は考えています。事業の必要性を満たし債務を果たせば、この現金を用いて当社の将来の成長に再投資したり、配当金支払いや自社株買い戻しにより株主に還元することができます。フリーキャッシュフローは、裁量的費用で使用できる残余キャッシュフローではありません。フリーキャッシュフローは非GAAP財務指標であり、営業活動によるキャッシュフローと併せて考慮するものであり、これらの代替あるいはこれらに優先するものと見なさないようにしてください。 |
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