買収は技術プラットフォームの統合によりワイヤレス電気自動車(EV)充電の導入を加速、クアルコムはワイトリシティの株主に
米マサチューセッツ州ウォータータウン--(BUSINESS WIRE)--(ビジネスワイヤ) -- ワイヤレス電力伝送業界のパイオニアであるワイトリシティは本日、クアルコム・インコーポレーテッドとクアルコム・テクノロジーズから、いくつかの技術プラットフォームとIP資産を買収したと発表しました。これにより、ワイトリシティが所有・管理するワイヤレス充電関連の特許と出願特許が1500件以上増加します。この取引を通じて、クアルコム・インコーポレーテッドはワイトリシティの少数株主になります。
本買収は、技術開発を合理化し、自動車メーカーがシームレスかつ効率的なEV充電体験を提供できるようにします。EVドライバーは家庭、車庫、公共の駐車場にあるワイヤレス充電パッド上に駐車するだけで、ハンズフリーでかさばるケーブルなしに充電可能なため、実質的に接続が一切不要になります。さらに電気自律走行車(AV)フリートの場合、接続作業をする人間のドライバーがいないため、ワイヤレス充電が必要です。
ワイトリシティのAlex
Gruzen最高経営責任者(CEO)は、次のように述べています。「将来のモビリティーは明らかに電化の方向に向かっており、以前に増して共有化と自律化が進む見通しのため、ワイトリシティのワイヤレス充電技術は重要です。EVドライバーとEVフリートは、シンプルで簡単な充電体験を求めています。クアルコム・ハロ技術がワイトリシティのポートフォリオに加わることで、世界的な相互接続性を簡素化し、商用化を大幅に加速できます。そのためワイトリシティはもちろん、自動車メーカー、EV購入検討者、そして最終的には自律走行車フリートを導入するすべての企業にとって、本日は期待の高まる日となりました。」
クアルコム・インコーポレーテッドとワイトリシティは世界的な標準化組織と協業を続けており、現在両社のリファレンス設計が活用されています。この買収により、標準の承認を簡素化して、自動車メーカー間における相互接続性の確保を支援できます。EVドライバーは標準準拠した充電パッドであれば、どれを使用しても、車の充電が行えるようになります。
クアルコム・インコーポレーテッドの顧問で、元ワイヤレス充電担当ゼネラルマネジャー兼バイスプレジデントのSteve
Pazolは、次のように述べています。「クアルコムが持つ技術と専門知識により、ワイヤレスEV充電(WEVC)システムのクアルコム・ハロといった革新的自動車ソリューションを提供し、より効率的で安全かつクリーンな都市モビリティーという共通のビジョンを後押しするだけでなく、自動車体験を変革できました。クアルコムは、WEVCをワイトリシティの傘下に置くことで、このエキサイティングな技術の利用と顧客需要を生み出すことができると確信しています。」
主要自動車メーカーと、中国のように気候変動に注目している国々は、競って内燃機関自動車の段階的な廃止に取り組んでおり、世界の電気自動車市場は転機を迎えています。2030年までに、公道を走るEVは1億2000万台を超え、充電インフラの構築に500億ドル以上が投資される見通しです。2040年には、公道を走るEVが中国だけで2億台に達し、世界では車全体の3分の1に当たる5億5900万台になると見られています。これらすべての車が、ワイトリシティ独自の技術で簡単にワイヤレス充電を行えるようになります。
本買収は、ワイトリシティが最近達成したその他の重要なマイルストーンに続くものです。当社は、ドイツのマーレと中国のAnjie
Wireless(安潔無線科技)を含め、新しいライセンス契約を数社と結びました。今年初めにホンダとワイトリシティは、ワイトリシティのDRIVE
11ワイヤレス充電システムを活用した車両/グリッド間ワイヤレス充電モデルを、ラスベガスで開催されたCESで実演しました。また2018年には、工場出荷時にワイヤレス充電機能を装備した世界初の自動車となるBMW
530e iPerformanceセダンが発表されました。
ワイトリシティについて
ワイトリシティは特許取得済みの磁気共鳴技術を使い、非接触ワイヤレス充電を実現するソリューションを開発しています。ワイトリシティは世界のトップ自動車メーカーやティア1サプライヤーと協力して、ワイヤレス充電ソリューションを導入し、電化・共有化・自律化された未来の実現を支援しています。ワイトリシティがEV充電を簡単に行えるようにしている方法をご覧ください。ワイトリシティの詳細はこちらです。
ワイトリシティは、技術ライセンス契約をトヨタ、アプティブ(元デルファイ)、マーレ、TDK、IHI、新電元工業、ダイヘン、BRUSA、Anjie
Wirelessと締結しています。世界的な投資企業には、クアルコム、トヨタ、インテル・キャピタル、デルタ・エレクトロニクス・キャピタル、フォックスコン、ハイアール、シュルンベルジェなどがあります。またワイトリシティは、ワイヤレス充電システムの世界的標準の策定を推進すべく、主要自動車メーカーと直接協業しています。標準策定のイニシアチブには、SAEインターナショナル、国際電気標準会議(IEC)、国際標準化機構(ISO)、STILLE、中国自動車技術研究センター(CATARC)、中国電力企業連合会、中国電力科学研究院(CEPRI)が関係しています。
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