スイス・ラーヘン--(BUSINESS WIRE)--(ビジネスワイヤ) --
オクタファルマは、未治療患者での適正臨床試験基準(GCP)準拠試験の最終データが、国際的に著名な医学誌「ヘモフィリア」に掲載されたと発表しました。試験では未治療の重度血友病A患者でoctanate®の免疫原性、有効性、安全性、忍容性を評価しました。
血友病Aの未治療患者はインヒビター発現のリスクが大きくなっています。これらの患者の約35%でインヒビターが発現しますが、インヒビターは健康面と経済面で有害な影響を伴います。
今回の前向き多施設試験では重度血友病Aの未治療患者51人が、曝露日数(ED)計100日または5年間にわたり、予防療法または出血時のオンデマンド療法として、補充療法としてのoctanate®単剤の投与を受けました。
患者51人のうち5人(9.8%)でインヒビターが発現し、うち4人(7.8%)が高力価(5 BU/mL以上)、1人が低力価(5
BU/mL未満)でした。インヒビターはすべてオンデマンド療法中に発現し、高力価の4件のインヒビターはすべて曝露日数が最初の20日以内に発現しています。インヒビターが発現した患者は全員、インヒビター発現の高リスクと関連したF8遺伝子の重大変異(イントロン22の逆位またはエクソン7~12の大欠失)を持っていました。止血効果は全注入例の99.6%で「優秀」と判定されました。忍容性は注入例の99.98%で「非常に良好」と判定されました。23例の外科手術で合併症は1件も報告されていません。
早期の効率的な予防は、血友病A患者の長期管理を成功させる上で鍵となります。これらの新しいデータはoctanate®が有効で、外科手術を受ける患者を含め、未治療患者における低いインヒビター発現率が伴うことを示しています。
オクタファルマの血液疾患国際事業部門長であるLarisa
Belyanskayaは、次のように述べています。「私たちは、この特に困難を抱える患者集団で、octanate®によって達成した低いインヒビター発現率と優秀な効果・忍容性に大変感激しています。これらのデータは、血友病Aの未治療患者におけるoctanate®の臨床的有用性を確認し、過去20年間にわたり既に得られているoctanate®の広範な臨床経験をさらに増強するものです。」
オクタファルマの取締役であるオラフ・ウォルターは、次のように付け加えています。「今回の論文掲載は、血液凝固疾患を抱える患者が通常の生活を送れるようにするというオクタファルマの目標に向けて、また重要な前進となります。」
オクタファルマは本研究にかかわったすべての方々、とりわけ患者とその家族がいなければ本研究は実現できませんでしたので、感謝したいと思います。
Reference
Klukowska A, Komrska V, Vdovin V, et al. Low incidence of factor VIII
inhibitors in previously untreated patients with severe haemophilia A
treated with octanate®: Final report from a prospective
study. Haemophilia 2018;https://doi.org/10.1111/hae.13385
octanate®について
octanate®は凍結乾燥のヒト血漿由来2種ウィルス不活性化第VIII因子高純度濃縮製剤で、静脈内投与向けです。octanate®中に存在する凝固第VIII因子は、その天然の安定剤であるフォン・ヴィルブランド因子(VWF)と、約0.4というVWF/第VIII因子比で結合しています。従ってoctanate®の製造過程において安定剤の追加は必要とされません。octanate®は250
IU、500 IU、1000 IUの各製剤を提供可能です。octanate®は1998年から市販され、外科手術を含め、あらゆる種類の血友病A患者の治療と出血予防を適応に85カ国以上で承認され、また免疫寛容導入を適応に40カ国で承認されています。octanate®を使用しての臨床経験には相当なものがあり、2017年4月時点での世界における注入量は約100億国際単位(IU)に上ります。
血友病Aについて
血友病Aは第VIII因子(FVIII)の欠乏を原因とするX連鎖遺伝性疾患で、治療せずに放置すれば筋肉・関節の出血やひいては関節症と高率での死亡をもたらします。FVIIIの予防的補充療法は、出血エピソードの回数と永続的な関節損傷のリスクを低減します。この疾患には世界の男性の5000人から1万人に1人が患っています。世界的に血友病症例の75%が診断ないし治療を受けずに放置されています。注入されたFVIIIに対するFVIII中和抗体(FVIIIインヒビター)の発現が、最も重篤な治療合併症です。FVIIIインヒビター発生の累積リスクは現在、最大39%に達すると報告されています。
オクタファルマについて
スイス・ラッヘンに本社を置くオクタファルマはヒトタンパク質の世界最大級のメーカーで、ヒト血漿およびヒト細胞株に由来するヒトタンパク質の開発と製造を行っています。同族経営企業のオクタファルマは、投資により人々の生活を改善できると考えており、1983年からそれを実践してきました。それが当社の引き継ぐ伝統だからです。
オクタファルマ・グループの2016年の売上高は16億ユーロ、営業利益は3億8300万ユーロに達し、2億4900万ユーロの成長投資が実施されました。オクタファルマは世界で約7100人以上の従業員を擁し、下記の3治療領域における製品を通じて113カ国の患者の皆様の治療を支えています。
血液疾患(凝固障害)
免疫療法(免疫障害)
集中治療
オクタファルマは、最先端の製造施設6件をオーストリア、フランス、ドイツ、メキシコ、スウェーデンに有しています。
詳細情報については、www.octapharma.comをご覧ください。
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