OPNFV Danubeに基づいたネトロノームのスマートNICプラットフォームAgilioが、ネットワーキングの性能と効率を20倍以上に改善
「OPNFVデータプレーン/VNF高速化ミニサミット」がコミュニティーの幅広い支持を得て、ホワイトボックスCOTSサーバーでスマートNICハードウエアを利用した仮想ネットワーク機能(VNF)の高速化に焦点
米カリフォルニア州サンタクララ--(BUSINESS WIRE)--(ビジネスワイヤ)--
高性能インテリジェントネットワーキングソリューションのリーダー企業であるネトロノームは本日、OPNFVソフトウエアの最新リリースであるOPNFV
Danubeのサポートと、当社のスマートNICプラットフォームAgilio®への搭載を発表しました。これによりネットワーク性能を最大4倍に向上させると同時に、CPU消費量を5分の1未満に低減できるようになります。北京で開催されるOPNFVサミットで、Open-NFP.orgがOPNFVデータプレーン/VNF高速化ミニサミットを主催し、Open
vSwitch(OVS)など、OPNFV Danube対応データプレーンのフレームワーク内におけるVNFの高速化や、Fast
Dataプロジェクト(FD.io)を技術セッションで重点的に取り上げます。ミニサミッットのセッションには、当コミュニティーから中国移動通信研究院、中国電信の広州研究院、OPNFV、Open-NFP、SKテレコム、スパイレント・コミュニケーションズ、ZTEなどが参加します。
OPNFVのエグゼクティブディレクターのヘザー・カークシー氏は、次のように述べています。「ネトロノームがOPNFV
Danubeを活用し、同社のスマートNICプラットフォームAgilioに組み込んだのは喜ばしい限りです。それによって実現するパフォーマンス強化とCPU消費量の削減は、目を見張るものがあります。北京でまもなく開催されるOPNFVの一環として実施するミニサミットは、OPNFVデータプレーンとVNF高速化に焦点化しており、当コミュニティーが次なるトレンドの技術的詳細について検討するためのよい機会を提供することになります。」
ネトロノームのソリューションアーキテクチャー担当バイスプレジデントを務めるNick
Tausanovitchは、次のように語っています。「OVS-DPDK技術の強化や、FD.ioなどによる新しいデータプレーン技術の導入により、ネットワーキング性能を段階的に改善できます。しかしこれらの技術は、ネットワーキング機能を実行する際に、x86の計算サイクルに依存しているため、サーバー効率の低下を招くばかりか、VNF向けのネットワーク帯域幅が不足する原因となり、VNFが利用可能なCPUサイクルが大幅に減少してしまいます。ネトロノームのスマートNICプラットフォームAgilioをOPNFVのDanubeソフトウエアプラットフォームリリースと統合し、そのようなボトルネックを解消して、サービスプロバイダーが新しい革新的な4G/5Gサービスをより迅速かつ経済的に提供できるようにしました。」
最新クラウドの設計者や事業者、そして電気通信会社のデータセンターネットワークは、NFVがもたらすTCOのメリットをフルに実現するには、サーバーの高速化とオフロードが必要であることを明確に認識しています。スマートNICは、そうした高速化を効率的に実現する上で、重要な役割を果たします。VNF機能自体の一部の高速化とオフロードにより、TCOのメリットをさらに実現します。OPNFVデータプレーン/VNF高速化ミニサミットでは、OPNFVコミュニティーのメンバーが、業界における幅広い協力と協業を実現できるように、NFVi/VNF高速化に対応したオープンフレームワークとAPIを提案します。
OPNFVデータプレーン/VNF高速化ミニサミットは、Open-NFP.orgが主催します。世界規模のコミュニティー主導型組織であるOpen-NFP.orgは、サーバーネットワーキングにおけるネットワーク機能処理のためのデータプレーン高速化の分野で、オープンかつ協業的な開発を行えるようにしています。Open-NFPは40件以上のオープンプロジェクトを主催し、サービスプロバイダー、OEM、研究機関、学会などの開発組織100組織以上が参加しています。またポータルで、P4/C言語ベースのデータプレーンソフトウエア開発環境と、ネトロノームのスマートNICである
Agilioに関連したオープンソースコードを提供して、開発者を支援しています。
Open-NFPマネジングディレクターのBapi
Vinnakota博士は、次のように述べています。「Open-NFPが手がける数多くの活動とプロジェクトは、NFVデータプレーン高速化、ハードウエア高速化VNF、セキュリティー、帯域内ネットワークテレメトリーなどの分野のサービスプロバイダーアプリケーションに関連しています。Open-NFPコミュニティーと利用可能なリソースは、OPNFVが策定した仕様に基づくスマートNICを利用して、VNF高速化機能を開発・試験するのに理想的です。」
OPNFVサミットは中国・北京で6月12〜15日に開催されます。OPNFVデータプレーン/VNF高速化ミニサミットは、6月12日(月)の午前9時から12時半に実施します。
各セッションでは下記の内容を取り上げます。
スマートNICを使用したOVS/VPPデータプレーン向けのNFVi高速化モデルとオフロードアーキテクチャー
スマートNICを使用したNFV向けのVNF高速化モデルとオフロードアーキテクチャー
P4もしくはCまたは両プログラミング言語を利用したサンドボックス機能の利用など、NFVi/VNF高速化を実現するためのオープンなAPIモデル
Open-NFPコミュニティーのリソースと支援を活用し、OPNFVのPharosラボイニシアチブの下、VNF高速化機能の開発・試験を行う提案
関係者の発言
中国移動研究院のベアラーネットワーク技術担当マネジャーのHuang
Lu氏は、次のように述べています。「業界がNFVの大規模導入に動いている中、サーバーインフラの優れた性能と効率を維持する必要性が、TCOのメリットを最大化する上でカギとなっています。基幹的なNFV機能のオフロードと高速化を担うソリューションは、ハードウエアの制約を受けず、VNF高速化向けにオープンなAPIを提供する必要があります。」
中国電信広州研究院のSDN/NFVアーキテクトのLiang
Ou氏は、次のように語っています。「NFVにより、専有的なハードウエアとソフトウエアは過去のものとなりました。私たちは、OPNFVデータプレーン/VNF高速化ミニサミットで取り上げられるもののように、ハードウエアの高速化とオフロードのためのオープンなAPIを策定する取り組みを支持しています。中国電信広州研究院は、ネトロノームのスマートNICであるAgilio
LX
40Gを応用して、ブロードバンドvBRAS向けにPPPオフロード機能を首尾よく実装し、よい成果を上げています。これからもネトロノームと協力して、性能の最適化に取り組んでいきます。」
SKテレコムの5G技術研究所ネットワーク技術研究開発センターのマネジャーを務めるDongJin
Lee博士は、次のように述べています。「5G電気通信会社のデータセンターが多数の業種と各業界のサービスに対応するには、TCOを高度に最適化し、柔軟でなければなりません。そのためにはVNFが、NFV高速化技術とそのためのAPIを効果的に利用できるオープンなハードウエアとソフトウエアを活用して、増加するトラフィック量を処理できることが極めて重要です。」
スパイレント・コミュニケーションズの仮想/クラウドソリューション部門で製品/マーケティング担当ディレクターを務めるMalathi
Malla氏は、次のように述べています。「業界がNFVの大規模導入に向かっている中で、サーバーインフラの性能/効率向けのベンチマークを開発して測定するというニーズが重要になっています。ネトロノームとスパイレントではソリューションを手掛けるに当たり、CPUオフロードの影響を理解し、NFViとVNFの高速化と性能の微調整できるようにしているので、お客さまは仮想化におけるボトルネックを回避できます。」
ZTE無線研究所のチーフエンジニアを務めるXiankui
Xiong氏は、次のように語っています。「スマートNICは、NFViデータプレーンを高速化することで、今後の5G導入で必要となるサービスプロバイダー向けインフラに、性能と効率の面で大きなメリットをもたらすことを実証済みです。VNFの高速化とオフロードによって、さらなるメリットを提供することが、次なるステップとして必然的です。この機能をスマートNICに追加すれば、ソリューションが柔軟でオープンである限り、その目標を達成できます。」
関連リソース
スマートNIC「Agilio CX」の詳細:
https://www.netronome.com/products/agilio-cx/
ネトロノームのサーバーベースネットワーキング技術の詳細:
https://www.netronome.com/what-we-do/
Open-NFPの詳細:
http://open-nfp.org
ネトロノームについて
ネトロノームは、顧客が各社の最新データセンターインフラの効率を向上できるようにすることで、総所有コスト(TCO)を削減し、サーバー1台当たりの収益を大幅に増加できるようにしています。サーバーベースネットワーキングによって急速な革新が実現し、データセンターのコンピューティングとネットワーキングの経済が変革されました。しかし、そうした導入事例は、10GbEやより大きな帯域幅を持つネットワークインフラの急速な普及により、拡張と効率の点で大きな課題に直面しています。ネトロノームは、今日のクラウドネットワークを運営するあらゆる規模の企業が必要としている柔軟性や革新のスピードで妥協することなく、大いに需要のある規模と効率を取り戻します。ネトロノームの本社は米カリフォルニア州サンタクララにあります。ネトロノームと当社製品に関する詳しい情報については、www.netronome.comをご覧ください。
Netronome、Netronomeロゴ、Agilioは、ネトロノーム・システムズの商標または登録商標です。本リリースで言及されているその他すべての商標は、米国およびその他の国々におけるそれぞれの所有者の登録商標または商標です。
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