スイス・ラッヘン--(BUSINESS WIRE)--(ビジネスワイヤ) -- オクタファルマは、治療歴のある重度血友病A(HA)患者66人での薬物動態に基づくNuwiq®個別化予防療法(NuPreviq法)について、良好な新しい臨床データを発表しました。NuPreviq試験(GENA-21、NCT01863758)から得られたデータは、国際的に著名な医学誌「ヘモフィリア」の先行公開論文として2017年4月にオンライン掲載されました。
NuPreviq試験は、予防療法を受けるHA患者向けの完全個別化サービスの開発を目的として、2013年8月に開始されました。オクタファルマの目標は、HA患者に1人として同じ人はいないため、予防療法で「万能型」のアプローチは理想的でないとの認識の下、患者の治療体験を改善することです。NuPreviq試験では新しいアプローチを検討し、Nuwiq®による治療レジメンを個々の患者に固有のニーズに適応させることができるようにしました。NuPreviq
法は、治療に対する個々の患者の薬物動態学的反応を測定・プロファイル化することで、Nuwiq®の投与を患者特有の条件に従って個別化できるようにするものです。
試験の結果は、個別化予防療法というアプローチが、出血を予防すると同時に、必要なNuwiq®の投与頻度と用量を減らす上で非常に有効であることを示しました。患者の80%以上は、Nuwiq®による個別化予防療法を受けた6カ月間、突発性出血を1度も経験しませんでした。患者の半数以上は週2回以下の注入を受け、必要用量も7%削減されました。進行中の延長試験(GENA-21b、NCT02256917)では、Nuwiq®による個別化予防療法の長期にわたる有効性と安全性をさらに評価します。
オクタファルマの血液疾患国際事業部門長であるLarisa
Belyanskayaは、次のように述べています。「当社はNuPreviq試験の結果に大変感激しており、またGENA-21試験のデータが査読専門誌ヘモフィリアにて一般公開されるようになったことをうれしく思います。試験では、Nuwiq®による個別化予防療法が、出血の予防、大半の患者における投与間隔の延長、用量削減に優れていることが示されました。これらのデータは、他の市販製品からNuwiq®を一層差別化するものです。」
オクタファルマの取締役であるオラフ・ウォルターは、次のように述べています。「オクタファルマが活動する上での主たる動機付けは、患者に専用のサービスを提供するということにあります。柔軟な第VIII因子製剤療法を実現して患者のニーズや生活様式に合うよう真に個別化されたカスタムケアパッケージの開発は、当社にとって長年の目標でありました。NuPreviqの極めて良好な臨床データが本日掲載されたという画期的な出来事を祝したいと思います。」
オクタファルマは本研究にかかわったすべての方々、とりわけ患者とその家族がいなければ本研究は実現できませんでしたので、感謝したいと思います。
GENA-21試験およびGENA-21b試験について:GENA-21試験およびGENA-21b試験は、それぞれ2013年8月および2015年3月に開始したもので、治療歴のある重度HA成人患者で薬物動態に基づいたNuwiq®個別化予防療法の安全性と有効性を評価する前向き非盲検多施設第3b相試験です。試験はそれぞれが世界各国29カ所にわたって実施されています。
Nuwiq®について:Nuwiq®は天然の持続性第4世代組み換え型第VIII因子タンパク質で、化学修飾や他のタンパク質との融合を一切行わずにヒト細胞株で製造されています。Nuwiq®はヒトないし動物由来の添加物なしに培養し、抗原性の非ヒトタンパク質エピトープを含んでおらず、フォン・ヴィルブランド凝固因子への高い親和性を持っています。Nuwiq®による治療は、59人の小児を含め、治療歴のある重度HA患者201人(190個人)を対象とした7件の完了済み臨床試験で評価が行われてきました。Nuwiq®は、治療歴のあるあらゆる年齢群の血友病A患者の治療と出血予防を目的にEU、米国、カナダ、オーストラリア、中南米、ロシアで使用が承認されています。さらに他の国々でのNuwiq®の承認申請が計画されています。
血友病Aについて
血友病AはFVIII欠乏を原因とするX連鎖遺伝性疾患で、治療せずに放置すれば筋肉・関節の出血やひいては関節症と高率での死亡をもたらします。FVIIIの予防的補充療法は、出血エピソードの回数と永続的な関節損傷のリスクを低減します。血友病Aは世界で男性の5000人から1万人に1人が患っています。世界的に血友病症例の75%は診断ないし治療を受けずに放置されています。最も重篤な治療合併症は、注入されたFVIIIに対するFVIII中和抗体(FVIIIインヒビター)の発生です。FVIIIインヒビター発生の累積リスクは現在、39%に達すると報告されています。
オクタファルマについて
スイス・ラッヘンに本社を置くオクタファルマはヒトタンパク質の世界最大級のメーカーで、ヒト血漿およびヒト細胞株に由来するヒトタンパク質の開発と製造を行っています。同族経営企業のオクタファルマは、投資により人々の生活を改善できると考えており、1983年からそれを実践してきました。それが当社の引き継ぐ伝統だからです。
オクタファルマ・グループの2016年の売上高は16億ユーロ、営業利益は3億8300万ユーロに達し、2億4900万ユーロの成長投資が実施されました。オクタファルマは世界で約7100人以上の従業員を擁し、下記の3治療領域における製品を通じて113カ国の患者の皆様の治療を支えています。
血液疾患(凝固障害)
免疫療法(免疫障害)
集中治療
オクタファルマは、最先端の製造施設6件をオーストリア、フランス、ドイツ、メキシコ、スウェーデンに有しています。
詳細情報については、www.octapharma.comをご覧ください。
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