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【新製品ニュース】ZEISS、共焦点顕微鏡のゲームチェンジャー、Lightfield 4Dを搭載した新モデルLSM 910/990発表


カールツァイス株式会社は、ZEISS Lightfield 4D技術を搭載した新しい共焦点顕微鏡システムLSM 910/990を発表しました。Lightfield 4Dは、ワンスナップで3Dボリューム撮影を可能にし、従来の3Dイメージング法に比べて高速かつ低光ダメージで正確な生物学的データ収集を実現します。この技術により、神経科学や癌研究などの分野で生きたサンプルの動態観察が革新します。また、利用可能な新機能にはAIを活用したMicroscopy Copilotがあり、研究者をサポートします。この新しい顕微鏡システムは、研究者がこれまで不可能だった観察を可能にし、科学研究の発展に貢献することが期待されています。


ZEISS Lightfield 4D

カールツァイス株式会社(東京都千代田区麹町、ヴィンセント・マチュー社長)は、3月5日に新しい共焦点顕微鏡システム、Lightfield 4Dを搭載した新モデルのLSM 910/990をグローバルで同時に発表しました。新技術のライトフィールド顕微鏡法は、これまでの3D撮影の常識である複数枚の平面撮像を積み重ねて処理し3次元化する技術とは異なり、ワンスナップ(1回のカメラ撮影だけ)でのボリューム撮影を実現する技術です。これにより、比類ない超高速で3次元イメージングが可能になります。

ZEISS Lightfield 4Dは、新しいZEISS LSM 910/990共焦点顕微鏡システムに統合された革新的なイメージングモードです。複雑な生物学的プロセスの理解を深めるために、3Dに時間を組み合わせる4Dイメージング性能を飛躍的に進化させました。この技術は、特に神経科学、癌研究、発生生物学、植物科学などの分野において、生きたサンプル方法のダイナミクスを観察する方法を大きく変革します。

画像1: https://www.atpress.ne.jp/releases/430763/LL_img_430763_1.jpg
ZEISS Lightfield 4D

■顕微鏡イメージングの概念が変わる:ワンショット、ワンボリューム
従来の方法での3Dイメージングでは、Zスタックが必須でした。サンプルの複数平面での撮像を順番に進めていくために、時間的な遅延が生じてデータの精度が損なわれたり、そもそも3Dイメージングを諦めざるを得ない状況がありました。ZEISS Lightfield 4Dはサンプルの3次元構造全体を瞬時に画像化することで、この課題を克服しています。37個のマイクロレンズアレイを用いて37つの角度からの光の情報を収集し、1ショットで3D情報を一括取得します。そうした情報は高度なデコンボリューションベースの処理によって、従来のZスタック様の3Dボリュームデータへと変換されます。この革新的なアプローチにより、毎秒最大80ボリュームというこれまでにない驚異的な時間分解能での3Dイメージングを実現しています。
これにより、たとえば従来の方法では早すぎて3D撮像など不可能であったゼブラフィッシュの心臓の拍動をも、スローモーションのように観察できます。

ゼブラフィッシュの心臓の拍動の撮像動画(下記ページ中段に掲載): https://www.zeiss.com/microscopy/ja/products/light-microscopes/confocal-microscopes/lightfield-4d.html


■スピードと低光ダメージ性により生物学的洞察力を高める
この技術により1回の照射で完全な3Dボリュームの撮影できるため、Zスタックを撮る必要が無くなった分、生体サンプルの光被ばくや光毒性を軽減できます。つまり、生体全体を今まで以上に長期間にわたって高時間分解能でイメージングすることが可能になります。また、大きなサンプルのマルチカラー撮影も容易になり、研究の生産性が向上します。


■新しいLSMプラットフォーム
ZEISSはLightfield 4Dの発表に合わせて、従来のLSM 900/980の後継モデルとなるLSM 910およびLSM 990を発表しました。新しいLSMシリーズシステムは、高帯域幅エレクトロニクスを搭載しており、数々の新機能や従来から定評のあるいくつもの機能が強化されています。例として、対話型AIによる新機能のMicroscopy Copilotは、撮影や解析の道筋に対する研究者の問いかけに、ZEISSの公式ドキュメントをベースにQ&A形式でサポートします(注:Microscopy Copilotの利用には、オンライン接続環境が必要です)。また超解像機能Airyscanも、分解能や撮影速度が向上しています。

この新しい共焦点レーザー顕微鏡LSM 910/990の卓越したイメージングフレキシビリティとZEISS Lightfield 4Dによる瞬時のボリュームイメージング機能の組み合わせは、多くの研究者にとってこれまでは不可能だったさまざまな画像観察を可能にし、科学研究を新たなステージへ押し上げることに貢献できると期待しております。


【製品ページ】
Lightfield 4D
https://www.zeiss.com/microscopy/ja/products/light-microscopes/confocal-microscopes/lightfield-4d.html

ZEISS共焦点顕微鏡
https://www.zeiss.com/microscopy/ja/products/light-microscopes/confocal-microscopes.html


■ZEISSについて
ZEISSは、1846年にドイツで創業した光学技術を用いた事業を多角的に展開する国際的なリーディングカンパニーです。日本には1911年に設立したカールツァイス株式会社、カールツァイスメディテック株式会社、カールツァイスビジョンジャパン株式会社の3つの法人があります。4つのセグメント(半導体製造技術、産業品質・研究、医療技術、消費者市場)で事業を展開し、売上高100億ユーロを超えるグローバル企業です。工業計測、品質保証、ライフサイエンス、材料研究、眼科、マイクロサージェリーなど、様々な分野で革新的なソリューションを提供しており、世界中で高い評価を得ています。
2023年現在、売上高の15%を研究開発に投資しており、約43,000人の従業員、約30の生産拠点、60の販売・サービス会社、27の研究開発施設を擁し、約50カ国で事業を展開しています。また、オーナーであるカールツァイス財団は、科学の進行を目的とするドイツ最大級の財団です。


■カールツァイス株式会社 リサーチマイクロスコピーソリューション(顕微鏡部門)について
リサーチマイクロスコピーソリューション(RMS: Research Microscopy Solutions)は、主に研究に使われる顕微鏡を開発・製造・販売する事業部門です。ライフサイエンス、材料、工業研究、教育向けに、光学・電子・X線顕微鏡システム、相関顕微鏡、AI技術を活用したソフトウェアなど、幅広いソリューションを提供しています。
https://www.zeiss.co.jp/microscopy/home.html
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