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25年ぶりの全国調査で日本人男性の性機能が明らかに「約1,400万人が勃起障害(ED)」「セックスの回数1年に1回程度以下が45.7%」「早漏で悩んでいる人は約910万人」



勃起高度スコア(EHS)での有病率


性交の頻度


自慰の頻度


早漏で悩んでいますか(1)

一般社団法人日本性機能学会(理事長 佐々木春明:昭和大学藤が丘病院 泌尿器科 教授)は臨床研究促進委員会(委員長 辻村晃:順天堂大学医学部附属浦安病院 泌尿器科 教授)において、25年ぶりに日本の20歳以上の男性を対象に性機能の実態に関する全国調査を実施いたしました。その結果をThe World Journal of MEN's Healthに投稿、このたび論文が承認されたことをご報告いたします。


【調査の背景】
少子化という言葉をいろいろなメディアで見かける機会が増えましたが、その少子化の要因の1つとなる性機能の実態について、25年前の調査報告を使用している状態でした。全国規模の調査は1998年に実施されたのですが、その後、大規模調査はおこなわれていませんでした。このたび、日本性機能学会の臨床研究促進委員会において20歳から79歳の日本人男性6,228人に対し、2023年5月29日(月)~6月24日(土)の期間で性機能障害に関するオンライン調査をおこないました。
その結果、勃起障害(ED)の有病者数は約1,400万人にのぼることが明らかになりました。1998年の前回調査(1,130万人)から約270万人の増加となっております。


【主な調査結果】
■日本人男性の約1,400万人(約3人に1人)がED
勃起硬度スコア(EHS)によるEDの有病率は30.9%あり、国勢調査の日本人男性の人口にあてはめると約1,400万人の男性がEDであることが示されました。1998年の調査と比較するとED有病者数は123.9%の増加。約3人に1人がEDの症状を有していることになります。

また勃起硬度スコア(EHS)2以下をEDの有病と定義して年齢との関係を示唆するデータでは、30代、40代よりも20代の有病率が高いことが示されました。20~24歳の有病率は26.6%で50~54歳(27.8%)とほぼ同等の結果となっています。

画像1: https://www.atpress.ne.jp/releases/400999/LL_img_400999_1.png
勃起高度スコア(EHS)での有病率

■セックスレス大国ニッポン
性交の頻度はどれくらいですかという質問に対しては、「毎日~1か月に1回程度」が29.6%との結果になりました。「1か月に1回未満~1年に1回未満」と「性交未経験」をあわせると70.4%となり全年代とも性行為の回数が少ないことがうかがえます。ちなみに「1年に1回程度以下」は45.7%という回答となりました。「性交未経験」の割合は20~24歳で43.9%と全年代でも圧倒的に高い割合になっています。自慰行為については「毎日~1か月に1回程度」が大半を占めることから、性欲はあるものの性行為はおこなっていないことがうかがえます。

画像2: https://www.atpress.ne.jp/releases/400999/LL_img_400999_2.png
性交の頻度
画像3: https://www.atpress.ne.jp/releases/400999/LL_img_400999_3.png
自慰の頻度

■早漏で悩んでいる人は約910万人
早漏で悩んでいますかという質問に対しては「はい」が23.4%となり、日本人男性の人口にあてはめると約910万人が悩んでいることになります。年代別では20~39歳が30%前後と高く、それ以降の年代では徐々に少なくなっていきます。

画像4: https://www.atpress.ne.jp/releases/400999/LL_img_400999_4.png
早漏で悩んでいますか(1)
画像5: https://www.atpress.ne.jp/releases/400999/LL_img_400999_5.png
早漏で悩んでいますか(2)

国際性機能学会(ISSM)のガイドラインでの早漏の定義は「挿入前、挿入後1分以内に射精してしまう」とされており、早漏は「射精障害」に分類される疾患の1つとなっています。
挿入してから射精までの時間を聞いたところ、「挿入前に射精してしまう」と「1分未満」をあわせると5.1%あることがわかりました。

画像6: https://www.atpress.ne.jp/releases/400999/LL_img_400999_6.png
膣内挿入してから射精までの時間はどれくらいですか

■今回の調査を通じて
1998年の調査から25年が過ぎ、EDの有病者が増えていることがわかりました。また早漏で悩んでいる日本人男性も910万人を超えている実態もわかりました。悩んでいても治療したことのある人は少なく、男性のQOLを下げている要因と考えられます。人には相談しにくい悩みだからこそ、このような調査をすることでの認知向上や啓発活動が必要であると思われます。今後も学会として男性のQOLの向上を目指し継続的な活動をしていきます。


【調査の詳細】
「性機能障害の全国実態調査」
日本の性機能についての学術的な大規模調査がおこなわれておらず、日本の現状を把握することができませんでした。男性更年期や男性妊活の認知が進む中、根本である性機能についての実態を把握するべく44項目の質問に回答いただく形で疫学調査を実施いたしました。

調査期間 :2023年5月29日(月)~6月24日(土)
調査方法 :調査会社(株式会社マクロミル)によるインターネット調査
対象者 :全国の20歳から79歳の日本人男性37,485人
※各年代において総務省統計局国勢調査の人口比率に基づき、
年代、地域性を考慮し実施
回収サンプル数:6,228人


【論文】
掲載ジャーナル:The World Journal of Men's Health( https://wjmh.org/ )
タイトル :Erectile function and sexual activity are declining in the younger generation: Results from a national survey in Japan


【一般社団法人 日本性機能学会について】
性機能に関連する基礎的及び臨床的研究の発展、進歩に貢献し、会員相互の自由で幅広い意見交換、国内外の学会を通じての情報交換や交流などを行い、学術の発展と人類の健康・福祉に寄与することを目的としています。


【概要】
名称 : 一般社団法人 日本性機能学会
事務局所在地: 東京都大田区大森西6-11-1 東邦大医学部 泌尿器科学講座 内
理事長 : 佐々木春明(昭和大学藤が丘病院 泌尿器科 教授)
設立 : 1978年(インポテンス研究会として発足)
事業内容 : 学術集会の開催、学会誌の発行、各種ガイドラインの作製、
学会自主研究の導入など
HP : https://www.jssm.info/
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