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GSアライアンスが金属有機構造体(MOF:Metal Organic Framework)系の固体酸触媒、ヘテロ触媒を開発



金属有機構造体(MOF:Metal Organic Framework)系の固体酸触媒、ヘテロ触媒

GSアライアンス株式会社(Green Science Alliance Co., Ltd.:環境、エネルギー分野の最先端材料を研究開発する化学会社/本社:兵庫県川西市、代表取締役社長:森 良平博士(工学))は、金属有機構造体(MOF:Metal Organic Framework)を自社で合成し、これまでリチウムイオン電池、リチウム硫黄電池、燃料電池、光触媒、色素吸着、金属吸着、水分吸着、ガス吸着などへの応用を含めた研究開発を行っています。
この度、当社の梶野 哲郎研究員と森 良平博士(工学)は、いくつかの合成したMOFをベースに表面官能基などを調整し、スルホン基を触媒官能基とするヘテロ触媒(固体酸触媒)を開発いたしました。

画像1: https://www.atpress.ne.jp/releases/258649/LL_img_258649_1.jpg
金属有機構造体(MOF:Metal Organic Framework)系の固体酸触媒、ヘテロ触媒

化学産業界においては、反応を起こす酸触媒として硫酸、リン酸、塩酸などの液体触媒が大量に利用されています。これらの化学物質は一般的に廃棄されることが前提で利用されることが多く、回収するにしても手間がかかります。例えば硫酸などは様々な化学反応、化成品の原料、医薬品の製造、そしてバイオエタノールやバイオディーゼルといったバイオ燃料の製造に必要不可欠な触媒として使用されています。しかし、硫酸は繰り返しリサイクルできる触媒ではなく、中和等による硫酸と製品の分離、産廃処理には多くのエネルギーと労力が必要です。このため、年間1,500万トンを超える硫酸がリサイクルできない触媒として消費され、膨大なエネルギーの浪費と廃棄物の排出が環境に大きな負荷を与えています。
また、特に硫酸は毒性と腐食性が強いため、安全性の確保、プラントの維持にかかる労力を無視することはできません。さらに製品中に除去しきれない硫酸などの触媒が品質に悪影響を及ぼす問題もあります。このような硫酸などの液体触媒に依存する触媒反応プロセスを、できるだけ環境に負荷を与えない高効率なプロセスに変えることは、今後の化学産業にとって、また持続的社会の実現にとっては大きな課題です。

この点、固体であるヘテロ触媒(固体酸触媒)はろ過をすれば回収することができます。ヘテロ触媒(固体酸触媒)は石油精製や有機合成に広く応用され、環境、エネルギー問題に関連する重質炭化水素の分解、バイオマス原料の化学転換、有機合成用均一系酸触媒の代替などの分野でさらなる応用が求められています。ヘテロ触媒(固体酸触媒)としては、ゼオライト、メソポーラス物質、ヘテロポリ酸、硫酸化ジルコニア、硫酸化炭素系材料などがあります。その中でも代表的なヘテロ触媒(固体酸触媒)としてはアンバーリストが有名ですが、価格が高いなどの課題があります。

金属有機構造体(MOF:Metal Organic Framework)、別名:多孔配位高分子(PCP:Porous Coordination Polymers))は金属カチオンとそれを架橋する多座配位子によって構成される物質で、構成される金属及び有機配位子を制御することで、細孔の形状、大きさや分子官能基を分子レベルで精密調整することができる超多孔性材料です。従来の多孔性材料である活性炭、ゼオライト、メソポーラスシリカなどは細孔構造、比表面積の精密制御は困難でしたが、MOFは分子設計に配位結合を精密に取り入れることができるため、細孔構造、比表面積、形態などをナノメートルレベルよりも小さい分子レベルにおいて設計でき、非常に複雑な構造体の構築や高次機能の発現が可能となり、これまでの多孔性材料よりも軽量で、高い比表面積(数千m2/g以上)を有しています。
理論上は金属と有機リンカーの組み合わせにより数万種類以上のMOFが合成出来るとされています。このようにMOFはこれまでの材料群には無い特徴を有する究極の有機無機ハイブリッド型の自己組織化型多孔性材料として注目を集めており、産業界、研究開発機関においても研究競争は活性化しており、基礎、応用問わず報告例は指数関数的に増加しています。

GSアライアンス株式会社は、金属有機構造体(MOF:Metal Organic Framework)を自社で合成し、これまでリチウムイオン電池、リチウム硫黄電池、燃料電池、光触媒、色素吸着、金属吸着、水分吸着、ガス吸着などへの応用を含めた研究開発を行っています。

この度、当社の梶野哲郎研究員と森良平博士(工学)は、いくつかの合成したMOFをベースに表面官能基などを調整し、スルホン基を触媒官能基とするヘテロ触媒(固体酸触媒)を開発しました。開発したヘテロ触媒は約80度の温度において、エステル化反応を促進する触媒としてアンバーリストに匹敵する高い触媒能を有することを確認しました。今後はさらなる触媒活性の向上や、サンプル供給などを行い、国内外の顧客に対して事業展開していきます。


■会社概要
商号 : GSアライアンス株式会社
代表者 : 代表取締役社長 森 良平博士(工学)
所在地 : 〒666-0015 兵庫県川西市小花2-22-11
事業内容: 環境、エネルギー分野の最先端材料、技術の研究開発
URL : https://www.gsalliance.co.jp/
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