
トランプ米大統領は6月30日、コメ不足が問題になっているにも関わらず日本は米国産のコメの輸入を拒んでいると不満を示した。自身のソーシャルメディアに投稿した。7月9日に「期限」を迎える日米関税交渉に向け、トランプ氏は米国産品の輸入拡大を求めており、コメを標的にする可能性がある。
トランプ氏はソーシャルメディアに「日本は私たちのコメを受け入れようとしない。だが、日本は深刻なコメ不足に直面している」と投稿した。日本では昨年来、コメの供給不足に伴う異常な価格高騰が社会問題化している。安価なカリフォルニア産米などが人気になっている状況を把握したうえで、コメの輸入拡大を求めたとみられる。
「私たちはただ書簡を送るだけだ。今後も日本を貿易相手国として大切にしていきたい」とも投稿した。トランプ氏は「相互関税」上乗せ分の停止期限である7月9日までに関税交渉をまとめたい考え。間に合わなければ、日本に対して今後の関税率を示した書簡を一方的に送りつける方針を示している。
日本は伝統的にコメ農家を手厚く保護している。ホワイトハウスのレビット報道官が「日本は(米国から輸入する)コメに700%の高関税を課している」などと繰り返し批判するなど、コメの輸入拡大を求める声が出ていた。【ワシントン大久保渉】