
「昭和の歌姫」こと、美空ひばりさんのブロンズ像が、横浜市中区の野毛地区にある。天才子役とうたわれた少女時代に出演していた旧横浜国際劇場(現JRA場外馬券売り場)の近くだ。
像は初主演した映画「悲しき口笛」をモチーフに、ステッキを片手にシルクハット、えんび服で歌う姿。1993年、同地区の「宮川町商栄会協同組合」が設置した。
像の存在は知っていたが、先日初めて足を運んだ。「ミスタープロ野球」、元巨人の長嶋茂雄さんが亡くなったからだ。共に昭和のスーパースターで、国民栄誉賞を受賞、生まれた年も一つ違いと、共通点が多かった。
像の管理を任されている近くのすし店によると、かつては市内にあるひばりさんの墓参りに訪れる全国のファンが、銅像を見に立ち寄る姿がよく見られた。だが、ひばりさんが52歳の若さで亡くなったのは1989年。最近は訪れるファンも減ったという。
「少しさびしい」とすし店店主の妻。今月24日は、ひばりさんの命日だ。【岡正勝】