
中東の衛星テレビ「アルジャジーラ」は10日、パレスチナ自治区ガザ地区の物資配布拠点周辺で、イスラエル軍の攻撃が再びあり、20人が死亡、124人以上が負傷したと報じた。
現場は、イスラエル軍がガザを南北に分断する「ネツァリム」回廊の近く。配布拠点はイスラエルと米国が後押しする「ガザ人道財団」(GHF)が運営しており、支援物資の配布を待っていて住民らが撃たれたという。
イスラエル軍は警告射撃を認めた上で、「軍が把握する負傷者数とは一致しない」と主張した。これまでも南部ラファなどで、配布拠点に殺到する住民への攻撃が相次いでいる。
国連パレスチナ難民救済事業機関(UNRWA)のラザリーニ事務局長は10日、GHFについて「飢餓に対処するものではない」と非難。支援物資の配布は、大規模かつ安全なものであるべきだとした上で、それが可能なのは国連だけだと指摘した。【エルサレム松岡大地】