東京から米南部テキサス州に向かっていた全日空の旅客機が、機体の出口ドアを乗客が開けようとしたため、西部ワシントン州シアトルに緊急着陸した。ドアを開けようとした乗客の男性は、他の乗客や客室乗務員らに取り押さえられ、シアトルの空港で警察当局に引き渡された。米メディアが報じた。
CNNテレビなどによると、旅客機は全日空114便。24日午前10時半すぎに羽田空港を出発し、テキサス州ヒューストンのジョージ・ブッシュ・インターコンチネンタル空港に向かっていた。ところが、飛行中に「不審な乗客」のため、約10時間後にワシントン州のシアトル・タコマ国際空港に着陸を余儀なくされた。
シアトルの警察当局は「飛行中に乗客が出口ドアを開けようとした」という報告を受けて出動。米連邦航空局(FAA)の広報担当者はCNNの取材に対して「乗客の騒動のため便が着陸を回避した」と答えたという。
また、NBCテレビによると、ドアを開けようとした男性は警察当局に身柄を引き渡された後、「医療上の緊急事態」と診断され、病院に搬送されたという。
また、この旅客機がシアトルの空港の駐機場にとどまっている間に、機内で騒ぎを起こしたとして、別の乗客1人が機体から降ろされた。病院に搬送された乗客とは無関係。旅客機はその後離陸し、目的地のヒューストンに到着したという。【ワシントン西田進一郎】