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同級生から暴行 県立高、離隔の加害者と「一緒に授業」被害者に迫る


 北九州市八幡西区の福岡県立高校で4月、1年生の男子生徒がクラスメートから顔を殴られるなどの暴行を受け、約2週間のけがをしていたことが関係者への取材で判明した。事態発覚から約1カ月後、学校は男子生徒に対し、加害生徒と一緒に元のクラスで授業を受けてほしいと打診。男子生徒は不信感を募らせて適応障害と診断され、そのまま不登校になったという。

 関係者によると、男子生徒は4月24日の休み時間、クラスメートから因縁をつけられ、教室内で暴行を受けた。さらに廊下に引きずり出されて顔を殴られたり、腹を蹴られたりもしたとし、唇を切るなどして病院で約2週間のけがと診断された。他の生徒が撮影したとみられる動画に暴行の様子や、暴行を指示したとされる生徒らが映っており、男子生徒の保護者は同月30日、県警に被害届を出した。

 事態を把握した学校側は、暴行したり、それを指示したりしたとされる生徒2人を特定して指導し、別室で授業を受けさせることにした。男子生徒にはオンラインや個別で授業を受けてもらうなど配慮していた。

 しかし、学校は5月下旬、暴行事案を公表せぬまま、対応方針を変更。男子生徒には「クラスに戻りたいよね」などと声をかけ、保護者には「加害生徒2人もクラスに戻したい」と打診してきたという。直後に男子生徒は過呼吸などの症状が出て適応障害と診断され、登校できなくなった。一方、加害生徒2人は元のクラスに戻り、通常通り授業を受けているという。

 男子生徒の保護者は毎日新聞の取材に「なぜ被害を受けた側の気持ちを考慮せず、加害者を守ろうとするのか。加害生徒や周りで見ていた生徒は何事もなかったかのように日々の生活を楽しんでおり、納得できない」と憤り、「学校側は校内で暴行があった事実を隠している。全校集会や保護者会などで事実を明らかにしてほしい」と訴えた。

 一方、学校側は「個人の情報に関わることなので(取材は)お断りさせていただきたい」としている。

 保護者は今回の事案について、いじめ防止対策推進法に基づく重大事態に認定するよう県教育委員会に求めている。県教委は「個別の案件については答えられない」としている。【山下智恵、反田昌平】

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