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キリン新ビール「晴れ風」絶好調 「一番搾り」に迫るヒットの秘密


 キリンビールが4月2日に発売した新ビールブランド「晴れ風」(オープン価格)が絶好調だ。若者や普段ビールを飲まない人にも好評といい、キリンが過去15年間に発売したビール系飲料(発泡酒、第3のビール含む)の1カ月間の売り上げ記録を塗り替えた。キリンの看板商品「一番搾り」を脅かす存在になる日も来るのか?

 「晴れ風」はキリンが17年ぶりに市場投入した標準価格帯のビール。実勢価格は350ミリリットル缶は225円(税込み)、500ミリリットル缶は293円(同)。5月10日までの販売数量は、200万ケース(1ケースは大瓶換算20本)超となった。約1カ月の販売で、年間目標である430万ケースの4割を達成した計算だ。

 なぜ人気なのか。

 一つ目は、ビールとしてのうまみと飲みやすさの両立へのこだわりだ。開発担当に入社5年目(当時)の若手を登用するなど、特に若い層の取り込みを意識した。商品名は「顧客や世の中を晴れやかにし、良い風を吹かせていきたい」との思いを込め、パッケージの青色は快晴の空をイメージさせる。

 販促も大がかりだ。CMには若い層に人気のアイドルグループ「Snow Man(スノーマン)」の目黒蓮(れん)さんらを起用。X(ツイッター)では約280万件の関連投稿があるなど話題をさらっている。CM総合研究所(東京)が実施したCM好感度調査で、2024年4月の総合1位になった。

 また、売り上げの一部を環境保護に充てる寄付活動が、環境問題への意識が高い消費者の支持につながっている。第1弾として実施している桜の保全活動には、5月10日時点で、目標金額の4000万円に迫る3700万円超が集まった。

 酒税改正によるビール減税も追い風だ。23年10月からビールは減税、第3のビールは増税となり、改正前に約32円だった差額は、現在約16円に縮まった。26年10月には一本化される。価格の安さから第3のビールを支持してきた人の乗り換え需要もありそうだ。

 「晴れ風」の初年販売目標は「一番搾り」の約3割。販売好調に伴い、5月から製造工場を増やし、増産を急ぐ。同社担当者は「将来的には『一番搾り』の半数程度、さらにはそれ以上の規模を目指したい」と意気込む。【嶋田夕子】

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