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イスラエル軍、逃げ出した人も標的に 米NGOスタッフ死亡時の様子


 何人かは最初の攻撃を生き延び別の車に逃げ込んだが、その車も標的にされた――。パレスチナ自治区ガザ地区で米国のNGO「ワールド・セントラル・キッチン」(WCK)のスタッフがイスラエル軍の攻撃で死亡した問題で、発生当時の様子が次第に明らかになってきた。この問題を機に、バイデン米大統領はイスラエル支援の見直しを示唆して人道状況の改善を迫っており、イスラエル側の出方が焦点となっている。

 イスラエル軍が5日に公表した調査結果や米メディアの報道によると、イスラエル軍の無人機(ドローン)による攻撃が始まったのは1日夜。米国や英国など外国籍6人を含むWCKのスタッフ計7人が倉庫での荷降ろし後、3台の車に分かれて走行している最中だった。最初に1台が攻撃され、数人が逃げ出して別の2台の車に移ったものの、その2台も次々に攻撃を受けた。イスラエル軍は「無人機のオペレーターがイスラム組織ハマスの戦闘員が乗っていると思っていた」としている。

 米CNNはイスラエル軍幹部の話として、乗車していた人が肩にかけていたかばんを武器と誤認した可能性があると報じた。

 イスラエル軍は5日、支援団体の車両と確認することなく攻撃したなどとして高官2人を解任し、3人をけん責処分にした。声明で「罪のない7人の人道支援関係者の命を奪った重大な事件を深刻に受け止めている」と謝罪。WCKは「誤りを認めたのは重要な進展」としつつも、攻撃の理由が示されていないとして独立した調査を求めた。

 国連によると、ガザでは2023年10月の戦闘開始以降、190人超の援助関係者が死亡した。バイデン氏は4日のネタニヤフ首相との電話協議で、支援見直しを示唆しながら人道状況の改善などを迫った。見直される可能性がある政策は明らかになっていないが、複数の米メディアは武器の供与に関係する可能性があるとしている。イスラエルはガザ北部のエレズ検問所を通じた一時的な物資搬入などを認めたが、米側は更なる措置を求めている。

 一方、米ニュースサイト「アクシオス」は、米中央情報局(CIA)のバーンズ長官が近くカイロを訪問し、カタールの首相やイスラエルの諜報(ちょうほう)機関幹部らと協議すると報じた。ハマスが拘束しているイスラエル人の捕虜の解放と即時停戦の実現を促す狙いがあるとみられる。【ワシントン松井聡、エルサレム松岡大地】

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