2023年4～9月に放送されたNHK連続テレビ小説「らんまん」で、高知県出身の植物学者、牧野富太郎（1862～1957年）をモデルにした主人公の祖母役を演じた俳優の松坂慶子さんが、県立牧野植物園を運営する牧野記念財団の理事に就任した。
松坂さんは13日、同植物園で開かれた理事会に初めて出席し、「らんまんのおかげで高知とのご縁が続き、なんと幸せなんだろうと思う。植物に関わっていくことをライフワークにしたい」とあいさつした。同財団は起用の狙いについて「俳優としての視点から植物園のあり方や展示の仕方などについて助言をいただきたい」としている。
高知市にある牧野植物園は「植物分類学の父」と称される富太郎の功績をたたえ、1958年に開園した。松坂さんは子どもの頃から植物が好きで、「らんまん」の収録の合間に同植物園を3度訪れた。こうした縁で、2023年秋に牧野記念財団から理事就任を打診され、快諾していた。
財団理事長を兼務する牧野植物園の川原信夫園長は「松坂さんが理事を務める植物園ということで全国からより多くの人に来ていただき、高知の観光振興につながれば」と「らんまん効果」の継続にも期待している。【前川雅俊】
