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日本製鉄被ばく事故は「レベル3」 1人は年間限度の約10倍


 兵庫県姫路市の日本製鉄瀬戸内製鉄所で2021年、放射線を扱う作業中に社員2人が被ばくした事故で、うち1人が放射線業務従事者の年間限度の約10倍にあたる被ばくをしていたことがわかった。原子力規制委員会は、レベル0~7で示す原子力事故の国際評価尺度(INES)で「レベル3(重大な異常事象)」に当たると評価した。

 規制委によると、染色体の異常などをもとに被ばく線量を評価した結果、1人は400~500ミリグレイ、もう1人は100ミリグレイ未満だった。2人は、腕や顔に被ばくの症状である紅斑が出ていたという。IAEAは規制委から報告を受け、今年2月にこの評価を公表した。

 事故は21年5月に起きた。メッキの厚さを測るエックス線の照射装置を点検中の男性社員2人が、誤ってエックス線を浴びた。2人は入院して治療を受け、すでに退院している。

 国内で発生した原子力事故では、11年の東京電力福島第1原発事故が「レベル7(深刻な事故)」、1999年の茨城県東海村のJCO臨界事故が「レベル4(局所的な影響を伴う事故)」と評価されている。【高橋由衣】

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