「トケマッチ」元社員、業務上横領容疑で指名手配 ドバイ逃亡か

　腕時計のシェアリングサービス「トケマッチ」を巡り、警視庁捜査2課は12日、新たに運営会社「ネオリバース」（大阪市中央区）の元社員、永田大輔容疑者（38）＝住所不詳＝について業務上横領容疑で逮捕状を取って指名手配したと明らかにした。同じ容疑で既に逮捕状が出ている同社元代表、小湊（本名・福原）敬済（たかずみ）容疑者（42）と共に1月末に日本を出国しており、アラブ首長国連邦（UAE）のドバイへ向かったとみられる。

　捜査2課によると、永田容疑者は1月ごろ、小湊容疑者と共謀し、東京都内の男性から預かったロレックスの腕時計1本を、都内の古物商に170万円で売却して横領した疑いがあるという。

　トケマッチは、所有者から腕時計を預かり、借りたい人にレンタルするシェアリングサービス。「預けた腕時計が返却されない」と訴える利用者が相次いでおり、警視庁は11日現在、計約140本（約2億4000万円相当）の腕時計について62件の被害届を受理している。

　両容疑者は、ネオリバースが解散を公表する直前の1月だけでも、預かった時計の無断売却で少なくとも約1・5億円の利益を得ていたとみられる。【林田奈々】