中学生3人が「美人局（つつもたせ）」で男子大学生（22）を脅し、ビルから転落死させたとされる事件で、強盗致死容疑で逮捕された中学2年の女子生徒（14）＝大阪市＝が「母親に呼ばれた」とうそをついて大学生をビルに誘い込んだ疑いがあることが、捜査関係者への取材で判明した。ビルには他の中学生2人がおり、大阪府警は3人が現金を奪う計画を事前に立てていたとみて調べている。
捜査関係者らによると、女子生徒は2月12日昼、SNS（ネット交流サービス）で知り合った大学生＝滋賀県草津市＝と大阪市中央区のコンビニエンスストアで合流した。会うのはこの日が初めてで、その際に「ビル4階に住む母親に呼ばれた」とうそをつき、近くのビル（7階建て）に大学生を誘ったという。
2人がビルに向かうと、付近で様子をうかがっていた中学3年の男子生徒（15）＝堺市、強盗致死容疑で逮捕＝と中学2年の男子生徒（14）＝大阪市、児童相談所に通告＝が自転車でビルに先回りし、4階で待機した。女子生徒はいったん6階に上がって大学生を待たせた後、4階で男子生徒2人と合流して戻り、3人で大学生を脅したとされる。大学生は7階に逃げ、さらに隣のビル（4階建て）屋上に飛び移った後、転落死した。
女子生徒と中学2年の男子生徒は、府警の任意の調べに「金を取るつもりで大学生を呼び出した」と話しており、中学3年の男子生徒は当日に計画に加えたと供述しているという。府警は、中学2年の男子生徒が事件を主導したとみている。【洪玟香、林みづき】
